清掃活動からはじまる
下北ジオパーク「北部海岸物語」

むつ営業所

1.取り組み概要

 下北ジオパーク※1北部海岸清掃は、本格的な観光シーズンを前にきれいなジオサイト※2で来訪者を迎えることを目的として、むつ営業所主催で2018年から始めた地域協調活動です。新型コロナウイルスの影響により中止となった2020年を除き今回で4回目の実施となりました。

 当日は、当社企業グループ、下北ジオパーク推進協議会の加盟団体(東通村含む)、青森大学むつキャンパスの学生ら、総勢約200名のボランティアが集い、集めた漂着ゴミの総重量は920㎏にもなりました。

 下北ジオパーク北部海岸は津軽海峡に面していて、チバニアン後期に堆積した地層が露頭し、その長さが約8㎞、高さが約20mと他に類を見ない規模の大きさが特徴となっています。露頭した地層からは堆積物の変化を連続的に観察することができ、当時の海面変動を知る上で重要なジオサイトとなっています。 

 

※1:本州最北端に位置し太平洋・陸奥湾・津軽海峡という特徴の異なる3つの海に囲まれ、多様な地質が分布する「まさかり」型の大地が舞台となっています。下北ジオパークでは、「恐山」や「仏ケ浦」「大間崎」などストーリーに沿ってつながりを学び楽しめるところをまとめ、18のエリアを紹介しています。

※2:地質学的な見所・見学場所。ジオパーク内での「見どころ」のこと。

2.「より、そう、ちから。」の“深化”に向けて工夫した点

 今回初の試みとして、清掃活動前にむつ市役所ジオパーク推進課の方を講師に迎え「より、そう、ジオパーク勉強会」と題して事前学習を実施。企業グループ4社から新入社員やむつ市初任者などを中心に28名が受講しました。勉強会では、下北ジオパークが貴重な観光資源であることを再認識するとともに、環境問題とSDGsの取組みについて考える機会となったことで、受講者はジオサイトの保全活動の意義を理解するとともに、清掃活動から始まる地域社会との信頼関係の重要性についても感じとることが出来ました。

 また、新しくむつ市に誕生した「青森大学むつキャンパス」に本活動を案内したところ、学生の皆さんに授業の一環(フィールドワーク)として参加いただくこととなりました。学生の皆さんには、今後の地域参画活動に向け下北地域でのニーズに応えるべくヒントや課題発掘につながるよう、アンケートにも協力いただきました。

3. 成果・課題

 むつ営業所は企業・団体で組織する「下北ジオパークサポーターの会」に入会しており、下北地域の持つ価値を十分に理解し、その活用と保全に向けた創造的な地域づくりを進めることに協働しています。清掃活動で北部海岸が綺麗になったことがきっかけとなったことで、教育としての現地学習やサステナブルツーリズムなどが始まり、また、青森県内の小学校社会科地域副読本に北部海岸の清掃活動風景が掲載されるなど、その価値を理解していただいたことで来訪者が多くなったと伺っています。本活動が地域活性化に繋がっていると実感しています。

 ユネスコ世界ジオパークへの申請に向けて、ジオパーク推進協議会の活動目標である「郷土愛の醸成」と「地球の価値(ブランド力)の向上」による持続可能な地域づくりを推進するための一翼を担い、意義の深い「寄り添う」活動として続くことで企業姿勢のアピールになるよう、今後も真摯に取り組んでまいります。

イイね!
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