■女川原子力発電所■米国で稼働中の原子力発電所で当社運転員の実機体感研修を実施

 女川原子力発電所は、女川2号機と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)である米国サザンニュークリア社のハッチ原子力発電所に当社運転員を派遣する実機体感研修を初めて実施しました。

研修の目的は?

 女川原子力発電所2号機の再稼動およびその後の安定運転を継続するためには、現場の最前線で運転管理を行う若手中堅運転員の経験の蓄積や力量の向上が課題となっています。女川2号機と同じBWRプラントは国内で稼働していないことから、当社とペアリング関係※にあるサザンニュークリア社のハッチ原子力発電所に運転員を派遣し実機体感研修を実施しました。

 本研修では稼働中のプラントで実際に現場の状況(熱、音、振動、臭い)を体感し、運転管理に取り入れるべき米国の最新の知見や取り組みについてベンチマークすることを目的として初めて行ったものです。4月9日~16日と5月21日~28日の2回に分けて女川原子力発電所の運転員を中心に計12名(女川:11名、東通:1名)が参加しました。

 

※ 東京電力福島第一原子力発電所の事故後、日本の原子力事業者が海外の先進的取り組みを学ぶため、日本の電事連・原子力安全推進協会と米国のINPO(Institute of Nuclear Power Operation)・NEI(Nuclear Energy Institute)が仲立ちとなり日米間の連携について検討が始まった。この一環として2015年1月に当社とサザンニュークリア社とのペアリングが決定。その後当社訓練の視察や米国の定期検査の実施状況などの視察を行っている。

 

 

ハッチ原子力発電所とは?

 ハッチ原子力発電所はジョージア州バックスレイの北、アルタマハ川沿いにあり、最寄りのサバンナ国際空港までは約150kmの位置にあります。敷地面積は900万m2で女川原子力発電所の約5倍の広さを有しています。女川1号機と同じ型式(BWR4)の原子力発電ユニット2基を保有しており、それぞれ1974年、1978年に営業運転を開始しています。発電機出力はいずれも924MWです。

 プラントオーナーはジョージアパワー社をはじめとする4社で、運転管理はサザンニュークリア社が行っています。

 運転サイクルは日本の約2倍の24カ月で、例年2月頃に3週間程度の定期検査をユニット間で交互に実施しています。プラントの運転期間は60年で、近々80年までの延長を米国規制委員会(NRC:Nuclear Regulatory Commission)に申請する予定です。

 

実機体感研修を振り返って

実機体感研修の参加者に所感を伺いました。

<女川原子力発電所 発電部 林 光一 さん>

 実機体感研修として、当直運転員の引継ぎ、その後の直内ミーティング、作業前のTBMに参加し、ハッチ原子力発電所の実施方法、当社との違いについて確認しました。

 運転員のパトロールや定期的に実施している高圧炉心注水系の定期試験にも同行し、稼働中プラントの現場と中央制御室それぞれの対応や現場機器の動作状況(熱、音、臭い、振動など)について体感し、女川2号機再稼働のイメージが自分の中で膨らみました。

 また、今回研修のベンチマーキングの結果として、以下の点が挙げられ、その他当社のパフォーマンス向上に資するような取り組みについても多数確認しました。

・中央制御室内でプラントの異常を知らせる警報が発生した場合に使用する手順書を近くの制御盤に直付けしたポケットに収納することにより、運転員による確認・対応を即応化

・社給スマホを用いて、手順書確認や現場機器の運転データ入力が可能

 今回の稼働中BWRプラントでの実機体感研修は大変貴重で学びの多い経験となりました。この経験を確実に他の運転員に伝えるとともに、女川2号機の再稼働に向けて今後の実務に展開していけるよう尽力して参ります。

 

タービン建屋パトロールに同行し,ハッチ運転員の巡視・入力事項を確認する様子(林光一さん:左から1番目)

プラント運転中のみ起動している蒸気タービン駆動給水ポンプについてOJTを受けながら運転状態を確認している様子

研修最終日の集合写真 第二陣(林光一さん:左から5番目)

 

イイね!
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