
変電部門に加え送電部門も参加! 原子力災害対策実施基準に基づく復旧対応の多様化へ!
これまで宮城支社変電部門では、自然災害を想定した訓練に加えて、原子力発電所の外部電源として供給元となる変電所の事故・トラブルに対応するための復旧方法の検討も進めてきました。2022年3月には、東北電力原子力部から女川原子力発電所の66kV受電設備の復旧支援を要請されたことを想定した復旧訓練を、初めて女川原子力発電所構内で実施しました。この訓練は、原子力災害の社会的影響に鑑み、「万が一、原子力災害対策特別措置法が定める緊急事態に相当するような過酷事象である全交流電源喪失が発生し、原子力災害対策実施基準に基づき東北電力ネットワークが復旧支援要請を受けた場面」に備えて、迅速な復旧対応力の強化を図ることを目的に実施したものです。
この前回の訓練における課題の検証と更なる復旧に係る現地対応の強化を図るため、9月6日、前回と同様の事象を想定した女川原子力発電所構内での復旧訓練を送電部門も参加し実施しました。当日は、降雨により作業環境が悪い中ではありましたが、訓練関係者の安全を確保しながら進めました。
<訓練想定>
地震などにより275kV外部電源送電線4回線が喪失、66kV外部電源送電線1回線は健全であるものの女川原子力発電所66kV/6kV変圧器が故障し受電できないという非常事態が発生したことを想定。
<参加者>
計28名(東北電力NW) 宮城支社(変電、送電)
原子力発電所外部電源復旧チーム(古川、石巻、仙台電力センター変電(1・2)課)
石巻電力センター送電課
(東北電力) 女川原子力発電所 保全部(電気)
<訓練期間>
準備期間:2023年8月30日~9月5日、実動訓練:2023年9月6日、後片付け:2023年9月7日~8日
<訓練概要>
(変電部門)
宮城支社管内で保管する移動用変電設備車※および移動用ケーブルを発電所構内に運搬・搬入し、移動用変電設備車の設置、移動用ケーブルの布設・終端部の立上げ・移動用機器間の接続、既設6kVキュービクルへの接続、エンジン発電機による移動用変電設備車の電源立上げ等の訓練を行ったもの。
※66kV遮断器、66kV/6kV変圧器、6kV遮断器を搭載し結線・接続されている車両
(送電部門)
66kV送電線から仮設立下げ線を設置し、移動用電力ケーブル終端部との接続を行ったもの。

開会式で、内藤宮城支社長は「原子力災害対策実施基準に基づく女川原子力発電所受電設備故障時の電力システム班としての復旧支援対策が、本日の訓練を通じてより盤石なものとなるようしっかり取り組んでほしい」、阿部女川原子力発電所長は「本訓練による更なる成果に期待している。訓練時の安全確保を最優先してほしい」と挨拶しました。

大雨のなか、参加者全員が一致団結し訓練に臨みました!
変電部門・送電部門の参加者全員で訓練前打ち合わせを行い、訓練の内容ならびに注意事項等を共有したのち、安全最優先での実施を誓い訓練に臨みました。外部電源喪失という有事の事態を想定して、既設66kV送電線から仮設立下げ線を設置、移動用ケーブル・移動用変電設備車間を経由し、既設6kVキュービクル接続までの仮設回路構成を完了させました。雷雨により一時中断する場面もありましたが、両部門とも訓練関係者が声を掛け合いながら、各自の役割を果たしました。
引き続き、様々な非常災害における迅速な復旧対応に備えます!
閉会式において、宮城支社の菊池副支社長は「実動訓練を通してノウハウを蓄積・共有できたことは成果であり、引き続き非常事態に備えてほしい」と講評し、西本変電統括リーダーは「新たに送電部門が参加し前回の課題である原子力発電所設備との接続が確認できたことは成果」、「課題はあるが、万が一、復旧支援要請を受けた際は迅速に対応できるよう強化していきたい」と述べ、訓練を終了しました。女川原子力発電所構内における受電設備故障時の復旧方法が確認でき、変電・送電部門として成果を得ることができました。また、改めて得られた課題を含め、評価・改善を行いつつ、さまざまな非常災害に対する復旧方法の検討と訓練を継続的に行いながら、今後もあらゆる災害に迅速に対応できるよう備えていくこととしています。
