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第3四半期としては2015年度以来8年ぶりの減収・増益、2021年度以来2年ぶりの黒字
第3四半期は夏場の気温が高かったことによる冷房需要の増加があったものの、産業用における稼動の減少や、節電の影響などにより、小売販売電力量が減少しました。加えて、エリア外への卸売の販売電力量が減少したことにより販売電力量は564億kWh(前年同期に比べ29億kWh(5.0%)の減)となりました。
売上高は、高圧以上のお客さまなどの電気料金見直しによる増加などがあったものの、卸電力取引市場価格の低下による他社販売電力料の減少(※)などにより、2兆563億円(前年同期に比べ761億円(3.6%)の減)となりました。
経常利益は、燃料価格の低下による燃料費調整制度のタイムラグ影響が利益を大きく押し上げたことに加えて、電気料金の見直しなどにより、2,788億円(前年同期に比べ5,020億円の増)となりました。
これにより第3四半期決算としては、2015年度以来8年ぶりの減収・増益、2021年度以来2年ぶりの黒字となりました。
なお、この連結経常利益の収支改善額5,020億円のうち、燃料費調整制度のタイムラグ影響が、およそ半分となる2,700億円を占めています(図1・図2)。これは、燃料価格が昨年に急激に高騰し、今年に入って下落傾向にあるといった、燃料価格の大幅な変動に伴う一時的な要因であります。この燃料費調整制度によるタイムラグ影響を除いた収支改善額は、2,320億円となり、実力値ともいうべき経常利益は、1,858億円となっています。
また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期に比べ4,266億円増の1,963億円となりました。
※卸電力取引所への販売収入の減少や、再生可能エネルギー電気卸供給による卸電力取引市場への売電収入の減少など
2023年度業績予想は経常利益について800億円の上方修正。配当予想は変更なし
足元の燃料市況や需給状況などを踏まえ、今回、7月に公表した2023年度連結業績予想を修正しました。売上高は、燃料価格の低下に伴う燃料費調整額の減などにより、前回予想に比べ1,900億円減となる2兆8,300億円程度。経常利益は燃料価格が低位に推移したことに伴う燃料費調整制度のタイムラグ影響がさらに利益を押し上げる見込みとなったことや、卸電力取引市場価格が低位に推移したことに伴う再エネ交付金の増に加え、需給最適化などの効率化の深掘りなどにより、前回予想に比べ800億円増となる2,800億円程度となる見通しです。
上記のとおり、第3四半期決算は前年同期に比べ収支が大きく改善し、2023年度業績予想にて利益を上方修正しました。しかし、2021・2022年度の2年にわたる大幅な損失計上により、自己資本比率は14%程度と低位にとどまり、有利子負債残高は3兆円を超える高い水準にあるなど、依然として厳しい財務状況にあります(図4)。
近年相次いで発生している大規模自然災害や、急激な燃料価格の変動リスクもある中で電力の安定供給を維持していくためにも、有利子負債を削減しながら、自己資本を可能な限り早期に回復させることが急務となります。
こうしたことから、2023年度の期末配当予想はこれまで同様「1株当たり10円」としています。
引き続き電力需給の最適化を図りながら、グループ全体で「原子力発電所の再稼働」、「サービス提案の強化」、「経営全般の徹底的な効率化」に取り組み、早期の財務基盤回復を目指していく必要があります。



