
東北・新潟地域の2050年将来像 ~我々は何をすべきか~
東北電力グループの事業基盤である東北・新潟地域(以下、東北)は、人口減少や少子高齢化といった地域的、社会的な課題に全国に先駆けて直面しており、「課題先進地域」と言われています。こうした課題を抱える東北の将来像について、感覚的あるいは定性的な共通認識は既に形成されているものの、合理的に判断できるだけの定量的なデータは少ないのが実情です。
東北電力ソーシャルコミュニケーション部門では将来にわたる東北電力グループの企業価値やプレゼンスを向上させるため、客観的なデータに基づく中長期的な事業のあり方を検討できるよう、2050年における東北を定量的に把握する「東北の将来像に関する調査」を実施しました。2月18日、調査結果の発表会が開かれ、株式会社三菱総合研究所(以下、MRI)が説明を行いました。

発表会冒頭のあいさつで五十嵐部門長は、「本日はMRIから推計データが示されるが、それを受けた我々は、未来に向かって何をしていくべきかしっかりと考えていく必要がある。今回の報告会はそのきっかけにしてほしい」と述べました。
減少する人口、増加する空き家、縮小する市街地…2050年の東北の姿
報告会では、人口、雇用、所得、消費活動、シニアの状況、子育て・教育の状況、インフラ・自治体、産業・企業(GDPなど)に関わる2050年時点の推計データについて報告がありました。(報告資料)

報告資料より抜粋

報告資料より抜粋
MRIの報告内容はどれも東北地域が抱える地域的、社会的な課題が2050年にかけて更に深刻化していくことを示していました。
特に2050年の人口については2023年と比較して東北各県の平均で3割減少(▲29%)、最も深刻な秋田県では4割減少(▲38.7%)となる推計が示され、さらに労働人口に限ると平均で4割減少(▲42.1%)、最も深刻な秋田県では半数以下(▲53.9%)になるという驚くべき結果に。また、空き家が増え、山間部のほとんどで無居住化(居住者がいなくなること)が進むことが示されました。

報告資料より抜粋

報告資料より抜粋
この他MRIからは、東北各県の現状を踏まえた将来像や、各県が実施している課題・注力領域ごとの施策や統計データの他、「地方の女性の生きづらさ」「都道府県版ジェンダーギャップ指数」、インフラ事業者(他電力、鉄道、ガス)の取り組み事例なども紹介されました。

報告資料より抜粋

報告資料より抜粋
報告会の終わりに、MRIからは以下のような提言がありました。
- 事業基盤である東北6県と新潟の人口は確実に減少していく中で、東北電力グループの事業が岐路に立っており、地域との関わり方も変化が必要なこと
- 本日の報告会をきっかけに、今後の事業や地域との向き合い方について議論し、中長期的な施策や現在の取り組みの見直し余地などについて、検討いただきたいこと
報告会に参加した社員からは以下のような感想や意見が寄せられました。
|
・東北・新潟地域の人口減少の現実は、相当深刻・危機的な状況であることが感じ取れた ・東北地域の人口減少と非居住者地域の増加が当社に与えるインパクトは大きいと感じた ・大まかな人口減少のスピード感を把握できたため、電力需要想定の参考にしていきたい ・現状の各種活動について、バックキャストの視点を持って検証し、より効果的な活動に見直せる可能性がある ・各県が持つ課題や行政の注力分野などを改めて認識し、地域の一員としてよりそう活動に生かしたい |
「未来に向けた地域とのコミュニケーションを考える」グループディスカッション
報告会終了後は東北電力ソーシャルコミュニケーション部門および東北電力ネットワーク総務部(広報・地域交流)の社員が集まり、事業環境の変化を踏まえた地域とのコミュニケーションのあり方についてグループディスカッションを行いました。
ディスカッションでは互いに褒め合い楽しむことを意識しながら意見交換を実施。参加者からは「次の時代を担う世代への支援はさらに充実させていきたい」「女性に寄り添った社会にすることが重要」「地域別にコミュニケーションを変えていくことも必要」「自治体との連携など、地域のステークホルダーを巻き込んだ対応も必要」「東北らしさや東北電力らしさを意識したコミュニケーションが重要」といった声が挙がりました。
ディスカッションの最後にはソーシャルコミュニケーション部門土橋部長が「みんな東北が好きだからここにいるんだと思います。もっともっと好きな地域にして、みんなにも好きになってもらえるよう取り組んでいきましょう」と参加者を力強く鼓舞し、締めくくりました。
- 各チームの代表者による発表
- ディスカッションを総括する土橋部長