
よりそうインタビュー室部長版 第1回
販売カンパニー ガス事業部 及川 博俊 部長
「より、そう、ちから。」策定から今年で10年になります。今後も社員一人ひとりが日常業務において「より、そう、ちから。」を継続的に実践していけるように「より、そう、ちから。」の推進者である室部長の皆さまからのメッセージをシリーズでお届けしていきます!
「誠実であること」を大切に苦手も乗り越えてきた
―販売カンパニー ガス事業部 及川 博俊 部長―
出身
宮城県塩竃市
(生まれは秋田県横手市だが、産院は岩手県宮古市。その後の父親の転勤により故郷と呼べる場所が東北各地にあるため、相手に合わせて使い分けるという)
初任地
山形営業所お客さまセンター
最近ハマっていること・長年続けていること
・野球(仙台六大学野球であげた通算21勝という記録はプロ野球楽天イーグルス岸投手の勝利数と肩を並べるもの。53歳でのトミー・ジョン手術を経て、現在も社会人硬式野球チームで活躍中。)
⇒2026年5月19日放送の東北放送「Nスタみやぎ」にて、及川部長のピッチャーとしての歩みが特集されました。現在も現役で活躍されている姿が紹介されています。
ぜひ記事末尾より動画をご覧ください。
・マラソン(最近はフルマラソンにも挑戦中)
- 楽天モバイルパーク宮城で投球する及川部長
──仕事をするうえで大切にしていることは何ですか。
「誠実であること」です。これは入社前から変わらず大切にしています。
──「誠実である」というのは具体的に言うとどういうことですか。
自分にも相手に対しても「嘘をつかない」ということが大事だと思います。一度嘘をつくと嘘をつき続けなければならず大変ですよね。
実は学生時代、原子力に対しては怖さというか、苦手意識のようなものを持っていて、当社の採用面接の際もそのことを正直に口にしました。もっとも、その直前に女川原子力発電所の見学をしていたので、安全対策のレベルの高さにその気持ちが軽減されたこともあわせてお伝えしましたが。
──石巻営業所の総務課長もご経験されていますが、原子力への苦手意識に変化はありましたか。
立地地域ということもあり、原子力について地域の方と話す機会も多くありました。もともと話すことが苦手だった私は、当初とても苦労しました。しかし、毎月の発電所による記者説明への同行や、施設見学会での発電所所員やアテンダントの皆さんの説明を繰り返し聞くうちに、原子力への理解が深まり、自分でも分かりやすく説明できるようになり、いつしか苦手意識はなくなっていました。
また、総務・広報業務は初めての経験でしたが、分からないことは職場のメンバーに教えてもらいながら、対外対応では相手の話しに耳を傾け、誠実に対応することで、次第に良いコミュニケーションが取れるようになり、ステークホルダーとの関係性も一段と深まったように感じています。
原子力や話すことに対する苦手意識の克服をはじめとして、石巻営業所での経験で得たものは、その後の会社人生にとって大きな糧となっています。
「やっぱり東北電力だよね」 これが東北電力グループのブランド
──東北電力への入社の動機を教えてください。
皆さんと同じように「生まれ育った東北に恩返しができるような仕事をしたい」というのが一番の動機です。
秋田支店時代に支店独自の取り組みとして「日本酒を軸に地域の魅力を発信しよう」とスタートした「あかりプロジェクト」に参加したのもその一つかもしれません。田植えから稲刈り、仕込みや瓶詰め、ラベル貼りなど全ての工程で地域の方と一緒になって取り組むこのプロジェクトでは、地域の酒蔵さんのほかにも、全国で活躍している酒蔵再生のプロの方もいらっしゃって、会社の業務ではなかなか聞けない貴重な話をたくさん聞くことができました。
仙台に異動した後も当時の関係者との交流は続いていて、私自身にとって大切なつながりになっています。最初は「地域のため」「会社のため」という思いから参加したあかりプロジェクトですが、主体的に関わっていくうちに「自分のため」にもなっていたんですね。
あかりプロジェクトで私が秋田支店のプロジェクトメンバーに繰り返し伝えてきたのは「個人として地域と関わることも大事だ」ということでした。経営理念である「地域社会との共栄」と、「東北の繁栄なくして当社の発展なし」という当社の創立当初からの基本的な考え方は、会社だけでなく社員のモットーとしても重要なものだと思います。

「あかりプロジェクト」での袋吊り作業の様子
──東北電力グループのブランド力向上にもつながるお話だと感じました。
私が大事だと思うのは「東北電力で働く一人ひとりが身近な存在であること」「信頼するに足る人材だと思ってもらうこと」です。会社の名前ではなく、東北電力で働く個人の行動が評価されて、「やっぱり東北電力だよね」と思ってもらえることが理想ですね。一人ひとりの地域とのつながりの積み重ね、こうした複層的な関係構築が東北電力グループに対する信頼や評価につながると考えています。
私は新庄営業所の最後の所長でした。新庄営業所の業務は最上村山営業所に移管され、その後現在のように支店でカバーしていますが、地域との接触濃度は薄くなっていくのはやむを得ないことでしょう。そこで、私自身も楽しみながら少しでもサポートになればと思い、現在も休暇を取って新庄に足を運んで馴染みの方々と交流を継続しています。

LNG販売を通じカーボンニュートラルの実現に向けてお客さまと地域へ貢献
──ガス事業部として日常業務のなかで「より、そう、ちから。」はどのように実践されていますか。
ガス事業部では、発電用に調達したLNGの一部を、東北天然ガス(株)や日本海エル・エヌ・ジー(株)の協力を得ながら東北と新潟の都市ガス会社や産業用のお客さまへ販売しています。お客さまに対し、石油・石炭からCO2排出量の少ないLNGに燃料転換する提案やカーボンクレジットの提案を行い、LNG販売を通じカーボンニュートラル実現に向けてお客さまと地域に貢献することが「より、そう、ちから。」の実践だと考えています。
──石油・石炭からの燃料転換となると大きな費用がかかるため、お客さまとしては大きな判断になりますね。
そのとおりで、燃料転換は長期的なプロジェクトになります。ですので、お客さまの設備更新時期を意識し、前々から燃料転換を選択肢として何度か提示しておき、実際に設備投資を行うタイミングで「そういえば東北電力グループから提案があったな」と思い出してもらう必要があります。そういう存在になれるように、日頃から信頼関係を構築していくことが重要ですね。
ガスの販売契約はすぐに成果の出るものではないのですが、その分成約に至った時は長期契約となることが多いため、達成感も大きく、やりがいにもなっています。
──ガス事業部ではお客さまとの信頼関係を築くためにどのようなことに取り組まれていますか。
案件がなくても顔を出してお客さまの状況を定期的にお伺いすることが大切だと考えています。ガス事業部では東北天然ガスと連携しその時間を捻出するための取り組みとして、管理業務のような定型の社内業務を効率化するプロジェクトを昨年度から始めています。ガスの契約はお客さま毎にメニューが異なっていて、この管理や料金請求などを現在は人の手に頼っているところが多いので、これをシステム化することで大幅な効率化が図れると期待しています。
人とのつながりを大切に
──社員へ向けてメッセージをお願いします。
私は若い頃「業務をしっかり覚えれば仕事は上手くいく」と考えていました。しかし、ある程度の年齢になって気づくのは「仕事を進めるうえでは自身の力だけではなく人とのつながりが大いに生きる」ということです。
30歳くらいの頃、8カ月間山形県庁に勤務したことがあります。そこでは山形新幹線の新庄への延伸や、沿岸地域の活性化施策である「県民の海構想」という長期的なプロジェクトに携わりました。それまで日々の定型的な業務しか経験のなかった私にとっては全てが手探りで、何もかもが思うように行かず、すっかり打ちのめされてしまった苦い経験があります。そんな時私の心の支えになったのは、同じプロジェクトにいた同世代の自治体職員たちでした。彼らとのつながりはその後途絶えてしまいましたが、業務で壁にぶつかる度「もしもあのネットワークが今もつながっていれば…」と思うことがあります。
「あかりプロジェクト」もそうですが、こうした人とのネットワークは、若い頃はその価値に気づいたり実感したりすることは少ないかもしれません。でも、私の若い頃と比べて今はSNSなどで人とのつながりを維持しやすくなっています。皆さんは学生時代や社会人になってからそしてこれから出会う人々とのつながりをぜひ大事にしてください。そのつながりは、必ずや皆さんの人生を豊かなものにしてくれるはずです。
