総務・地域共創部門「より、そう、NFT」始動! ~NFTを活用した関係人口創出に挑む~

 東北電力は1月14日、東北6県と新潟県の関係人口創出および地域経済の活性化に貢献するプロジェクト「より、そう、NFT」を開始しました。4月に総務・地域共創部門内に発足したワクワク共創チームが発表した「農業由来カーボン・クレジットの活用」、「地域活性構想ラボ」プロジェクトに続く、施策第3弾となるこのプロジェクトは、NFTを活用し、「関係人口の創出」や「地域経済の活性化」に貢献し、取り組みを推進することで、東北・新潟の活性化を目指すもの。その詳細をご紹介します。

目指すは「関係人口の創出」

 東北電力は、東北6県と新潟県の人口減少に伴う消費の減少や地域コミュニティ維持の困難化といった課題への解決策の一つとして、地域に経済効果や活力をもたらす「関係人口※」に着目しました。東北電力は関係人口の創出に向けた効果が期待できる「NFT」を施策の柱として、自治体などに対して、地域の魅力的な資源を活用したNFT※発行の支援を行うプロジェクト(以下「本プロジェクト」)を立ち上げました。

※地域やその地域の人々と多様に関わる人々のこと。定住人口や交流人口のほか、継続的にその地域を支援する人なども含まれる

 

【NFTとは?】

「Non-Fungible Token」の略で、日本語では「非代替性トークン」と訳される、唯一性を持ったデータのこと。発行や所有の履歴がブロックチェーン上に残ることでコピーや改ざんが不可能で、高い信頼性のもとで転売や譲渡が可能なほか、転売時に出品者へロイヤリティが入る仕組みの構築も可能。

 

 

 具体的には、NFTの活用を希望する自治体などに対して、地域の観光名所や施設の利用権や特産品といった特典を付加したNFTを発行することや、正式な住民票ではないがその地域とのつながりを証明できる「デジタル住民票」としてNFTを発行することなどへの支援を、メディアエクイティ株式会社(以下「メディアエクイティ社」)と連携して行います。

 

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 発行したNFTは、同社が運営する日本最大級のNFTオンラインマーケット「HEXA(ヘキサ)」を通じて一般向けに販売され、NFTを通じて東北6県と新潟県の魅力が全国に広く発信されます。

 東北電力は本プロジェクトによって、NFTをきっかけに東北6県と新潟県を知り、訪ね、関わってもらう持続的な関係づくりを通じた、関係人口の創出を目指すこととしています。

 

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担当者に聞きました

 本プロジェクトについて、総務・地域共創部門(地域共創・広報)のワクワク共創チーム 太田 凌平さんにお話を伺いました。

 

総務・地域共創部門(地域共創・広報 ワクワク共創チーム)太田 凌平 さん

 

──本プロジェクトの目的を教えてください。

 人口減少は東北6県と新潟県に共通する地域課題ですが、その人口減少は、出生数と死亡数の差による「自然減」と、転出超過による「社会減」に分けられ、本プロジェクトが解決しようとしているのは後者です。社会減を食い止めるために重要なのは、地域に経済効果や活力をもたらす関係人口の創出です。本プロジェクトは、関係人口の創出のために自治体などが行う、NFTの発行や販売を支援することを軸としています。

 

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──関係人口を創出する手段としてNFTを選択したのはなぜですか。

 本プロジェクトの検討において、唯一無二のデジタル証明書であるNFTは、購入者に「地域との特別な関係」を実感させる効果が期待でき、持続的な関係づくりにつながることや、社内においてもNFTダムカード※などの取り組みで経験やノウハウがあること、また政府が定める「デジタル社会の実現に向けた重点計画」においても活用が呼び掛けられていることなどを踏まえ、NFTをプロジェクトの軸としました。

 特産品や景観、観光名所、施設といった地域資源は基本的にはリアルで楽しむものですが、NFTを活用することで、オンライン上で全国に発信することができます。東北6県と新潟県には魅力的な地域資源が多くあるので、NFTなどの活用により知名度が高まり、関係人口が増加して、地域の消費が拡大し、新たなネットワークや市場が開拓され、イノベーションや新しいビジネスモデルの創出も促進される可能性があると考えています。

※東北電力が保有する一部のダムを題材として発行したNFT。購入者向け特典として、ドローンによる空撮動画や現地ダムの見学会などが付与された。2022年11月に第1弾が、2023年8月に第2弾が販売された

 

 

──本プロジェクトで東北電力はどのような役割を担うのでしょうか。

 まずは重点層対応などを通じて、東北6県と新潟県の各自治体に本プロジェクトの周知を行います。そこで興味を持っていただいた自治体に対して、メディアエクイティ社と連携して、NFTの発行を支援する予定です。

 また、NFTの販売面においては、本プロジェクトを通じて発行されたNFT同士を販売ページ上などでリンクさせて紹介することなどにより、東北6県と新潟県の地域資源の面的なアピールや販売促進といった相乗効果を狙っています。

──自治体によるNFTの活用事例はあるのでしょうか。

 連携先であるメディアエクイティ社は、本プロジェクト以前から自治体によるNFT活用を推進してきました。その中から2つの事例をご紹介します。

 茨城県結城郡八千代町で発行された「無限フルーツチケットデジタル住民票NFT」の特徴は、町の特産品であるメロンや梨といったフルーツがNFT購入の特典として付与され、NFTの購入者は、町を訪れることで、そのフルーツがもらえます。NFTの金額は1,000円で、1度でもらえるフルーツの金額も実質1,000円相当ですが、フルーツは毎年もらえるため、翌年以降は追加費用を払うことなくフルーツをもらうことができることから、「無限フルーツチケット」の名が付いています。

 この施策は関係人口が増えるだけでなく、NFTオーナーが毎年フルーツをもらうために町を訪れる際に、周辺の道の駅や温泉施設などにも寄ることで、地域への経済効果も期待できる、既存の地域資源の魅力をストレートに活用した好事例だと思います。町ではNFTを1,000枚準備しましたが、既に完売しています。

 

 

 また、地域との「関わり」をキーワードにしたNFTの事例として、山形県西川町で発行された「西川町デジタル住民票NFT」があります。これは正式な住民票ではありませんが、町に興味や関心を持つ方などが購入することで、実際にその地域に住んでいなくても、自治体から「デジタル住民」と認定され、その地域とのつながりを証明することができるものです。NFT購入の特典として、町長も参加するメタバース※交流会への参加権や、地域の施設における利用優待などが付いています。このNFTは、「その地域に住んではいないが、関わりを持ちたい」というニーズをとらえて、持続的な関係づくりにつなげるもので、準備数1,000に対し町の人口の3倍以上となる購入需要があり、抽選倍率は13.4倍にまで上がりました。

※インターネット上に構築された3次元の仮想空間。アバター(自分の分身)を操作して他者と交流できる

 

 

 

 東北6県と新潟県には、多様で魅力的な地域資源があります。ワクワク共創チームでは、このような先行事例を踏まえて、参加自治体や購入希望者の増加につながるよう、積極的にプロジェクトを推進していきます。そして本プロジェクトを通じて発行したNFTをきっかけに、日本全国の皆さまに東北6県と新潟県の魅力を知っていただき、地域との持続的な関わりを持っていただくことにつなげていけたらと考えています。

ワクワク共創チーム髙内部長から

 ワクワク共創チームでは「チームメンバーの思い」として「人をつなぎふるさとを興し歴史を紡ぐ ~100年先も住み続けられる・住みたい地域に~」というスローガンを掲げています。これには「当社の事業基盤である地域社会が衰退していくことは絶対に回避させたい」というメンバーの気持ちが込められています。

 

 今回ご紹介した取り組みのきっかけは、太田さんのアイディアでした。地域のこれからを担う世代として「地域を何とかしたい」という自らの熱い思いに、「新しい技術で何とかできないか」という柔軟な発想を組み合わせた結果、NFTを活用した地域課題解決施策が生まれました。

 

 東北電力が地域課題解決に取り組んでいくことで、事業基盤の中長期的な維持・成長や地域との信頼関係強化、ビジネス機会のきっかけづくりなどにも寄与することができ、東北電力グループの経営理念である「地域社会との共栄」の実現につながっていくと考えます。

 これからも地域に本気で向き合っていきますので、社員の皆さんも応援よろしくお願いします!

 

ワクワク共創チームのメンバー。髙内 充洋部長(左上)、若佐谷 薫主査(中央上)、太田 凌平さん(右上)、小島 彩主査(左下)、木村 美香サブマネージャー(右下)

 

イイね!
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