「2025年度第3四半期決算」を解説。~3年連続「減収」・2年連続「減益」~

 1月30日の定例社長記者会見で発表された「2025年度第3四半期決算」のキーポイントを解説します。

「2025年度第3四半期決算」は3年連続の減収・2年連続の減益。通期業績予想は据え置き

 売上高は、販売電力量(小売)が減少したことなどから、1兆7,272億円(前年同期に比べ1,932億円(10.1%)の減少)となりました。

 

 経常利益は、女川2号機の再稼働や、燃料費調整制度のタイムラグ影響による差益の増加などの収支改善要因があったものの、市場・販売環境の変化に伴う収支の悪化に加え、送配電事業においては、調整力の調達単価の上昇などによる需給調整費用の増加などにより、1,636億円(前年同期に比べ198億円(10.8%)の減少)となり、2023年度から3年連続となる「減収」、2024年度に続き2年連続の「減益」となりました。

 また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,157億円(前年同期に比べ121億円(9.5%)の減少)となりました。

 

 なお、2025年度の業績予想「経常利益1,900億円」、および年間配当予想「1株につき40円」(中間20円・期末20円)は、いずれも4月の公表値から変更はありません。販売電力量などの主要諸元の見通しも10月の公表値を据え置きとしています。

 ただし、参考値として公表している燃料費調整制度のタイムラグ影響を除いた経常利益は、足元の状況を踏まえて1,700億円(4月公表値に比べ200億円の悪化)へ修正しており、燃料費調整制度のタイムラグによる差益を除いた収支の実力値は、低下が見込まれることに留意が必要です。

 

電力販売実績

連結経常利益の前年同期からの変動要因

燃料費調整制度のタイムラグ影響

 

引き続き効率化・収益力向上に向けた取り組みの継続が重要

 前項のとおり、東北電力グループは一定の利益を確保していますが、借金にあたる有利子負債残高は、3兆円を大きく上回っている状況にあります。

 

 また、2025年度第3四半期末において自己資本比率は19.9%となり、着実に改善されているものの、東日本大震災以前の水準までには至っていません。

 さらに足元では、物価や金利の上昇が続いており、今後は安定供給やカーボンニュートラル実現のために必要なコストが増加することも想定されます。

 

 事業環境が厳しさを増し、販売電力量(小売)の減少や送配電事業の収支の悪化が第3四半期時点で顕在化していることに加え、燃料市況、気温や降水量など、先行き不透明な要素も多数存在しています。今後の収支の動向を引き続き注視するとともに、電力の安定供給を維持していくため、財務基盤の安定化に向けてグループ全体で効率化や収益力向上につながる取り組みを継続していくことが重要です。

 

有利子負債残高および自己資本比率等の推移

 

 今回の決算についてより詳しく確認できる資料が以下リンクに掲載されています。ぜひご覧ください。

 ■プレスリリース資料

 ■会社説明会資料

イイね!
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