「2025年度連結決算」を解説。~2年連続の減収・減益~

 4月30日の定例社長記者会見で発表された「2025年度連結決算」の概要を解説します。

「2025年度連結決算」は2024年度に続き2年連続の減収・減益

 売上高は、販売電力量(小売)が減少したことなどから、2兆3,724億円(前年度に比べ2,724億円(10.3%)の減収)となりました。

 経常利益は、女川2号機の再稼働による収支改善があったものの、市場や販売環境の変化に伴う収支悪化や、送配電事業における需給調整費用の増加および中東情勢悪化に伴う燃料価格・電力市場価格の急騰による電力先渡取引等の時価評価影響などから、1,264億円(前年度に比べ1,303億円(50.8%)の減益)となり、2024年度に続き2年連続の「減収・減益」となりました。

 また、親会社株主に帰属する当期純利益は、有価証券評価損を特別損失に計上したことなどから、849億円(前年度に比べ978億円(53.5%)の減少)となりました。

 

経常利益の前年度からの変動要因

 

 なお、今回565億円の減となった時価評価影響は、2026年度に同額を振戻し益として計上するため、2025年度・2026年度の2期通算においては、収支影響はありません。
 この、電力先渡取引等の時価評価影響と、燃料費調整制度のタイムラグ影響を除いた経常利益は、1,659億円となり、2026年1月に参考値として会社説明会資料などで公表した燃調タイムラグ影響を除いた経常利益1,700億円に近い水準となりました。

 電力先渡取引等の時価評価影響については、5月26日のBRIDGE記事「経理部に聞いた!「電力先渡取引等の時価評価影響」って、なに?」にて解説を予定していますので、是非ご覧ください。

 

電力販売実績

燃料費調整制度のタイムラグ影響

 

 東北電力グループは一定の利益を確保し、自己資本比率は2025年度末において19.4%と着実に改善されていますが、借金にあたる有利子負債残高は、3兆円を大きく上回っている状況にあります。今後も自己資本を積み上げ、財務基盤の回復を進めることが必要です。

 

有利子負債残高および自己資本比率などの推移

 

2026年度の業績予想は現時点で未定。配当予想は中間・期末とも1株あたり20円

 2026年度の業績予想は、中東情勢の悪化により燃料価格などの動向が不透明であり、現時点において合理的な算定が困難な状況であるため、未定としています。

 今後、合理的な算定が可能となった時点において、速やかにお知らせする予定です。

 

 なお、配当予想については、株主の予見性を確保する観点などから、中間配当・期末配当ともに、1株あたり20円としています。

 

財務目標達成に向けて、利益の積み上げを意識した一人ひとりの取り組みが重要

 2026年度はよりそうnext +PLUSで掲げた財務目標の中間地点にあたります。

 しかしながら、競争の進展、インフレ、金利上昇といった事業環境の変化などにより、2025年度の連結経常利益は、燃調タイムラグおよび時価評価影響といった一過性の要因を除いた実力値でも前年度から大きく減少しております。

 2026年度においても、こうした厳しい事業環境が継続することに加えて、足元の中東情勢の悪化により燃料価格などが高騰しております。現時点では当社収支への具体的な影響を見通すことは困難ではあるものの、2026年度の利益水準は中間目標である1,900億円を下回る可能性も想定されます。

 このような状況のもと、財務目標を達成するためには、販売拡大や、業務の見直しや効率化を通じたコスト削減などによる利益の積み上げが必要となります。「利益・投資・成長の好循環」を形成していくため、一人ひとりが利益の上積みを意識し、一層積極的に、日々の業務における改善や工夫にチャレンジしていきましょう。

 

 今回の決算についてより詳しく確認できる資料が以下リンクに掲載されています。ぜひご覧ください。

  ■プレスリリース資料

  ■会社説明会資料

 

 

イイね!
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