【地域の魅力発信シリーズ#12】山、川、海の恵みが息づくまち 大槌町!

 岩手県三陸海岸のほぼ中央に位置する大槌町(おおつちちょう)。古くから良港に恵まれ、三陸有数の漁業のまちとして発展してきました。また、豊かな山々に囲まれ、大槌川・小鎚川が町を潤し、その先には穏やかな大槌湾が広がっています。山、川、海が近接するこの地域では、自然の恵みが循環し、多彩な食文化や暮らしを育んできました。 東日本大震災、そして2026年4月に発生した林野火災という大きな試練を経験しながらも力強く歩み続けている大槌町。訪れる人々を魅了する大槌町のスポットを紹介します。

今回は岩手支店・支社からの情報提供です!

 皆さんからの情報をもとに、地域の魅力をお届けするコーナー。

 第12回の情報提供者は岩手支店部長兼岩手三陸営業所長 佐藤 利幸さんと、釜石電力センター所長 菅野 昭博さんです!

 

<情報提供者のご紹介>

白い砂浜が美しい大槌町吉里吉里きりきり※1海岸に立つ佐藤さん(左)と菅野さん(右)
※1「キリキリ」はアイヌ語で白い砂浜を意味することや、砂浜を歩くと「キリキリ」と鳴ることから名付けられたと言われています。

【佐藤さん、菅野さんからのコメント】

 以前から大槌町とのつながりはありましたが、2026年4月に発生した林野火災※2を機に、6月には東北電力岩手支店と東北電力ネットワーク岩手支社から見舞金を贈呈、また、大槌町観光交流協会の皆さまとも親交を深めています。

 大槌町は大きい町ではありませんが、自然や文化、そしてグルメなど、大槌町ならではの魅力がたくさんあります。是非、東北電力グループの皆さまに大槌町の魅力をお伝えしたく、レポートをお送りします!

※2林野火災に関する情報はこちらもご覧ください
■岩手支社■大槌町林野火災対応を振り返る 町長が語った電力の重要性|東北電力社内報 デジタルBRIDGE (tohoku-epco.co.jp)

「大槌(おおつち)」のなりたちとその歴史

 大槌町の名前を初めて見る人の多くは「おおづち」と読んでしまいますが、正しくは「おおつち」。この読み方は古くから受け継がれてきたもので、鎌倉時代にはすでに「大槌(おおつち)」の地名が使われていたとされています。
 町名の由来には諸説ありますが、有力なのはアイヌ語起源説です。三陸沿岸にはアイヌ語由来とされる地名が多く残っており、大槌は「川尻にいつも鮭止めを掛ける川」を意味する「オオ・シツ・ウツ・ベツ」から来ているとされています(詳しくは後述しますが、現在でも鮭は大槌町の特産品となっています)。

 一方で、地元に伝わる「鬼打ち伝説」も興味深い話です。昔、鍛冶屋の仕事を邪魔する鬼を退治するため、大きな木の“槌”と小さな鉄の“鎚”を使って追い払ったといわれています。その後、役目を終えた“大槌”と“小鎚”を流した川が町内を流れる「大槌川」「小鎚川」の名前の由来になったというものです。
 この伝説から現在でも「大槌」は木偏の「槌」、「小鎚」は金偏の「鎚」と漢字が異なるのです。ぜひ皆さんも検索して確認してみてください。
地名の由来を知ると、まちの歴史がぐっと身近に感じられますね。

 

城山公園からみた大槌町の風景

大槌町観光交流協会さんに、町の魅力をインタビュー!

 三陸の豊かな自然に抱かれた岩手県大槌町。美しい海や山の恵みはもちろん、訪れた人を温かく迎える町の人々の人柄も大きな魅力です。今回は大槌町観光交流協会の皆さんに、大槌ならではの魅力やおすすめの味覚、ぜひ訪れてほしいスポットについて伺いました。
 

大槌町の大自然が見渡せる大槌港で、大漁旗を持ってお迎えいただきました。

インタビュアー
 東北電力株式会社 支店部長兼岩手三陸営業所長 佐藤 利幸さん
 東北電力ネットワーク株式会社 釜石電力センター所長 菅野 昭博さん

 

回答者
 一般社団法人 大槌町観光交流協会 事務局長 平賀 聡さん
 大槌町地域まちおこし協力隊  臺(だい) 隆裕さん

佐藤さん
 まず、大槌町の一番の魅力は何でしょうか?

 

臺さん
 やはり大槌町の皆さんの人柄ですね。観光地として有名な場所はたくさんありますが、大槌町に来た方からは「また帰ってきたくなる」「第二のふるさとのようだ」という声をよくいただきます。町を歩いていると、すれ違う町の人が「どこから来たの?」と話しかけたり、お薦めの観光地などを教えてくれたりします。町の人たちのおもてなしの心づかいや温かさ、人柄こそが、大槌町ならではの魅力だと思います。

 

菅野さん
 大槌町は山・川・海に恵まれている印象があります。自然環境も魅力の一つでしょうか?

 

平賀さん
 その通りです。大槌町は三陸の海だけでなく、豊かな山や清流にも恵まれています。山の養分が川を通じて海へ流れ込み、おいしい魚介類を育てています。この自然の循環が、大槌ならではの食文化を支えているんです。

 

佐藤さん
 では、大槌町の自然が育んだ自慢の特産品やグルメについて教えてください。

 

臺さん
 まずは「岩手大槌サーモン」です。三陸のきれいな海で育てられたブランド魚で、脂のりが良く、上品な旨味が特徴です。近年は町を代表する特産品として人気が高まっています。また、「桃畑学園サーモン」もおすすめです。こちらは大槌川上流部で育てられたサーモンで、淡水育ちならではの澄んだ味わいを楽しめます。

 

平賀さん
 「大槌鹿」と呼ばれるジビエも注目されています。豊かな山で育った鹿を適切に処理しているため臭みが少なく、やわらかい肉質が特徴です。県外の料理人からも高い評価をいただいています。

 

臺さん
 昔から親しまれている郷土料理の「すっぷく」や、大槌発祥といわれる「磯ラーメン」もおすすめです。どちらも大槌の暮らしや文化を感じられる味ですね。
「すっぷく」は各家庭や地区により具材や味付けは異なりますが、基本的にはしいたけの出汁がきいた甘じょっぱいとろみ餡の汁ものです。お盆や人が集まる行事で食べられます。大槌町ではごく身近な料理でしたが、2022年に埼玉県から「はま留学生」として大槌高校へ入学した栗原花音(かのん)さんが、この「すっぷく」の味に感動し、「この味をもっと多くの人に知ってもらいたい」という思いから、すっぷくの魅力や作り方について探究を重ね、地域の方々から作り方を教わり、実際に何度も作りながらまとめ上げたレシピをもとに、ついには「花音のすっぷく」という名前で商品化を果たしました。我々としては、ごくありふれた「すっぷく」に、栗原さんが興味をもってくださったことがとても嬉しかったです。

 これらの大槌の特産品や加工品は、大槌駅などで購入できます。岩手大槌サーモンをはじめ、大槌ならではの商品が揃っていますので、旅の思い出や贈り物にもおすすめです。なかなか大槌に足を運べない方は、大槌観光交流協会で運営しているECサイト「大槌孫八郎商店」でも購入可能です。
 

平賀さん
 そして地元でも人気のお店が吉里吉里地区にある「自然派厨房 凛々家(りりしや)」です。こちらのお料理は本当にどれも美味しいです。ボリュームもありますし、素材にこだわりを感じられます。海鮮はもちろんのこと、ラーメン・揚げ物・肉料理…と多彩なメニューがあります。是非一度食べに行ってみてください。

 デザートやおやつには「もりかまど」というお菓子屋さんがおすすめです。ケーキをはじめ和菓子もあり、中でもおススメは大福です。定番のあんこはもちろん、チーズやさまざまなフルーツ、しそあんなど20種類を超えるバリエーションがあります。一つひとつがボリュームがあって一度で全て味わうのはなかなか難しいと思いますので、是非何度か足を運んで全ての味のコンプリートしてみてください!

 

佐藤さん
 最後に、東北電力グループの皆さんへ一言お願いします。

 

臺さん
 大槌町には、美しい自然、おいしい食、人との温かな交流があります。ぜひ実際に足を運んでいただき、大槌の魅力を五感で感じていただければと思います。皆さんのお越しをお待ちしています。

「花音のすっぷく」食べてみました!

 大槌町観光交流協会 臺さんからお薦めいただいた商品化を果たした郷土料理「すっぷく」を実食しました。

 

 まずは開封!中にはたくさんのしいたけとカラフルな小さくて丸い麩、にんじん、細うどん、油揚げなどの具が、固まったとろみ餡の中に入っていて、これを電子レンジで5分温めるだけで、しいたけ出汁の香り豊かな「花音のすっぷく」の出来上がり!

 食べる前は、一見すると「優しい味で物足りないかも?」という印象がありましたが、出汁の風味豊かな甘じょっぱい味付けのとろみ餡が細うどんによく絡んで食べ応えがあり、心と体が温まる味でした。冬の寒い日だけでなく、夏のエアコンで冷えた身体を温めたいときにもおすすめです。冷凍のため長く保存できるので、冷凍庫に1つストックしておいて、温かいものを食べたいときや、お酒を飲んだ後の〆にもピッタリな一品です。

 

大槌町長からメッセージをいただきました!

 三陸海岸の中央に位置する大槌町は、背後に迫る豊かな山々と、美しい良港に恵まれ、古くから「海のまち」として栄えてきました。

 2011年3月11日の東日本大震災津波では、町を襲った巨大な津波と火災により、役場庁舎をはじめ、中心市街地の大部分を失うという甚大な被害を受けました。

 しかし、町民の不屈の精神と全国からのご支援により、住宅の高台移転やインフラ整備を力強く進め、現在は復興を果たし、活気を取り戻しつつあります。

 

 大槌町の魅力は、何といっても「山と海の豊かな循環」が育む極上の食文化です。

 三陸の冷たく豊かな海で丹精込めて育てられ、上品な脂のりと豊かな旨味が自慢の新ブランド魚「岩手大槌サーモン」や、大槌川上流部の桃畑地区にある養魚場で飼育され、淡水育ちならではの澄んだ味わいが自慢の新ブランド魚「桃畑学園サーモン」、そして、豊かな森の恵みを食べて育ち、適切な処理により臭みがなく柔らかいヘルシーな一品として、全国のシェフから注目を集めている大槌鹿(ジビエ)など、さまざまな魅力があります。

 

 観光では、町のいたるところで湧き出る清流が見どころです。絶滅危惧種「イトヨ」が泳ぐ源水川や、自噴井(湧水)や貴重な動植物の生態系を保護・活用するために大槌駅裏に整備された「大槌町郷土財活用湧水エリア」があります。

 また、大槌湾に浮かぶ「蓬莱島(ほうらいじま)」は、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルの一つとして知られています。周囲約200mのひょうたん型の島で、赤い灯台と弁天様が祀られる町のシンボルです。東日本大震災津波で被害を受けましたが、現在は復興の象徴として親しまれています。

 

 さらに、初夏を告げる大人気グルメイベント「岩手大槌サーモン祭り(毎年6月開催)」では、大槌の豊かな山と海が育んだ新たなブランド魚「岩手大槌サーモン」の魅力を余すことなく堪能できます。一番の見どころは、プールに放たれた元気なサーモンを参加者が水しぶきを上げながら素手で捕まえる、大迫力の「サーモンつかみ取り」さらに、町内の名店が集結して腕を振るう、サーモン丼やサーモン汁などの限定グルメ販売も大充実しています。

 そして、毎年9月に開催される「大槌まつり」は町最大の伝統イベントです。郷土芸能である「鹿踊り」「大神楽」「虎舞」そして神輿が、お囃子の音とともに街中を練り歩き、町全体が熱気と一体感に包まれます。

 

 最後に、東北電力グループの皆さまには、このたびの林野火災に際し、心温まるご支援と見舞金をいただき、町民を代表して深く感謝申し上げます。東日本大震災に続く大きな試練となりましたが、私たちは決して屈することなく、この美しい故郷を守り、未来へつないでまいります。

 大槌町には、誇り高き「大槌まつり」の熱気、そして岩手大槌サーモンや大槌鹿をはじめとする極上のグルメがあふれています。ぜひ皆様の目で、肌で、大槌の息吹を感じに現地へお越しください。皆様の訪問が、私たちの何よりの復興の力になります。

 

 

 

 

 

 

ぜひ大槌町にきてみっつぁ!(来てみて!)

 いかがでしたでしょうか。長期連休などで、是非大槌町を訪れて魅力を堪能していただけますと幸いです。直接訪れるのは難しいという方はご紹介した特産品を是非ご賞味ください!きっと魅力溢れる大槌町に行ってみたくなると思います。

 

大槌観光交流協会さんと蓬莱島(ひょうたん島)をバックに記念撮影

 

 

大槌町については、こちらの記事もご覧ください。

BRIDGE■岩手支社■大槌町林野火災対応を振り返る 町長が語った電力の重要性

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