
第7回 発電所を自然災害から守るために

福島第一原子力発電所ではどのような原因で事故が起きてしまったの?
福島第一原子力発電所では、地震後に原子炉を停止することはできたけれど、その後の津波により冷却を行うポンプ等が使えず崩壊熱※1の冷却を行うことができなくなり、事故に至ってしまったんだ。

※1 原子炉の中で発生した放射性物質が崩壊する際に発生する熱のこと。原子炉の停止後も冷却を継続する必要がある。
この崩壊熱の冷却ができないと原子燃料が自らの「余熱」で溶融。その後、水との反応で水素が発生して格納容器のすき間から原子炉建屋内に漏えいしたことで、原子炉建屋の水素爆発が起こってしまった※2んだ。
福島第一原子力発電所における状況


福島第一原子力発電所の事故は津波が原因になったのはわかったけど、津波以外にも事故が起こる原因はあるの?
津波以外にも発生確率はとても低いけれど、大きな竜巻などの自然災害によって事故に繋がる可能性があるんだ。そのため発電所では様々な自然災害に対する対策を強化しているよ。

例えば、大きな竜巻が発生した場合でも、原子炉の冷却に必要な海水ポンプを飛来物から守るよう防護ネットを整備しているんだ。また、発電所周辺の森林で火災が発生した場合でも、建物が火災の影響を受けないよう防火帯を設置しているんだ。
自然災害に対する対策の一例(竜巻、外部火災)


自然災害から発電所を守る様々な対策も行っているんですね。
そうなんだ。自然災害はいつどのような形で起こるかわからないから、整備した対策が使えなかった場合のことも想定して、原子炉を安全に停止することができるよう発電所の中には大型注水車や電源車等の様々な可搬型設備を整備しているんだ。所員は大型車両の運転に必要な特殊免許も取得しているんだ。

それらを悪天候時等の様々な状況を想定した訓練を行うことで、日々対応能力の向上に努めているんだよ。2021年度はこうした訓練を女川では26回行っているんだ。


消防署や自衛隊のように事故や災害への備えを本当に色々行っているんですね。