東北電力ネットワークが最終保障供給約款の変更を届け出
~市場価格調整額を新たに導入~

8月10日、東北電力ネットワークは国の審議会での議論を踏まえ、「電気最終保障供給約款」の変更を国に届け出ました。 なお、他の一般送配電事業者各社(沖縄を除く8社)も、同日、同様に約款変更の届け出を行っています。

最終保障供給とは

 最終保障供給とは、高圧または特別高圧で供給を受けるお客さまが、どの小売電気事業者とも契約に至らなかった場合に、一般送配電事業者が一時的に供給を担うセーフティネットです。契約使用期間は基本的に1年以内となっています。

 そのため、最終保障供給料金の水準は、東北電力ネットワークの供給区域におけるみなし小売電気事業者(東北電力)が設定している標準料金メニューの約2割増しの料金(臨時的な料金メニュー相当)としており、平常時においては、東北電力の自由料金よりも割高となっています。

 

 しかし、至近の燃料価格が高騰している状況では、卸電力市場価格も高騰し、一部の小売電気事業者の料金メニューが、最終保障供給料金よりも割高となり、最終保障供給への申し込みが増加しました。

 このような状況下で、本来セーフティネットとして機能すべき最終保障供給について、需要家の長期間契約という制度の趣旨にそぐわない行動を誘発し、適正な価格形成や自由競争が阻害されるおそれがあることなどから、電力・ガス取引監視等委員会の制度設計専門会合などにおいて、料金水準の見直しが必要と整理され、卸電力市場価格を反映する方針が示されました。

主な見直し内容

~見直し後の最終保障供給料金~

 最終保障供給料金に卸電力取引市場価格の平均実績を反映するため、補正項として「市場価格調整額」を新たに導入し、電力量料金を調整(プラス・マイナス)する算定方法に見直します。

 「基本料金」「再生可能エネルギー発電促進賦課金」などについては変更ありません。

 

~市場価格調整額の算定方法~

 市場価格調整単価は、下図の「AーB」で算定します。

※日本卸電力取引所(JEPX)が運営するスポット市場における、東北電力ネットワーク供給区域の取引価格に基づき

 算定した単純平均値にロス率・消費税を加えたものとなります。

 

 市場価格調整単価の適用方法は、スポット市場における東北エリアプライスに応じて、下図のとおり変わります。(下図の青線が見直し後の最終保障供給電力量料金単価のイメージ)

 

 

~市場価格調整単価のホームページ公表~

 市場価格調整単価は、前々月の21日~前月の20日までの期間における東北エリアプライスの単純平均値に基づき算定し、毎月末にホームページで公表します。

(2022年9月分の電気料金に適用する市場価格調整単価は、8月末に東北電力ネットワークホームページで公表。)

 

~実施日~

 2022年9月1日に実施。(9月分の電気料金より、見直し後の最終保障供給料金を適用します)

 

 

最終保障供給料金の基本料金および電力量料金(従量料金)の単価見直しについて検討開始

 上記「市場価格調整額」導入に係る見直しとは別に、東北電力ネットワークの供給区域におけるみなし小売電気事業者(東北電力)が、2022年11月から高圧および特別高圧供給の電気料金単価を見直しすることを踏まえ、東北電力ネットワークでは、最終保障供給料金の基本料金および電力量料金(従量料金)の単価見直しについて検討を開始しました。

 具体的な見直し内容や見直し時期などについては、最終保障供給料金を定めた「電気最終保障供給約款」の変更届出にあわせ、改めてお知らせする予定です。

 

 

■東北電力ネットワーク  プレスリリース  8月10日 電気最終保障供給約款の変更届出について

 

 

 Q. なぜ、高圧および特別高圧のお客さまが対象なの?低圧のお客さまの最終保障サービスはどうなるの?

 A.小売全面自由化後も、旧一般電気事業者の小売部門には料金規制(経過措置)が課され、経過措置期間中は、旧一般電気事業者は、自由料金で電気の供給を受けない低圧のお客さまに対して、一定の料金規制や供給義務が課された形で電気を供給しているため、一般送配電事業者による最終保障供給はありません。

 具体的には、みなし小売電気事業者(旧一般電気事業者)である東北電力の特定小売供給約款に基づき、低圧需要に対する供給が行われています。

 なお、経過措置は、競争の進展状況等を確認したうえで、国が判断することとされており、いつ解除されるかは決まっていません。

(一般送配電事業者には、低圧のお客さまに対する最終保障サービス提供義務は課されない。)

イイね!
ページトップへ戻る