女川原子力発電所の安全性向上に対する取り組みを国際会議で発表!!

 土木建築部・原子力部では、地震や津波に対する原子力発電所の安全性向上に向け、日々取り組んでいます。今回は横浜で開催された原子炉構造国際会議SMiRTに参加。東北電力の取り組みを世界に発信するとともに、世界中の原子力技術者との意見交換を行いましたので紹介します。

原子炉構造国際会議SMiRTとは

 原子炉構造国際会議SMiRT(Structural Mechanics in Reactor Technology)とは、1971年から2年に1度開催されている原子力工学全般をカバーする国際会議です。第27回である本会議は33年ぶりに日本で開催され、世界各国の大学、研究機関、企業、その他の関連部門から1000人を超える専門家や研究者が参加し、600を超える学術発表が行われました。

 

 

災害に対する女川原子力発電所の安全性向上に向けた取り組みを紹介

 タイトル:Seismic Response Analysis of the Reactor Building at the Onagawa Nuclear Power Plant Unit 2 Using Observation Records of the Earthquake Offshore Fukushima Prefecture on March 16, 2022(2022年3月16日福島県沖の地震の観測記録を用いた女川原子力発電所2号原子炉建屋の地震応答解析)

 発表者:土木建築部 荒井主任

 

【荒井主任の発表の概要】

 2022年3月に福島県沖で大地震が発生し、太平洋沿岸部を中心に大きな被害があったことは記憶に新しいと思います。私の発表では、女川2号原子炉建屋の2022年の地震時の揺れが計算によって精緻にシミュレーションできることと、シミュレーションの結果から耐震壁などに損傷がないことを説明しました。女川原子力発電所は東北地方太平洋沖地震(3.11地震)を経験したにもかかわらず、被害の少なかった発電所として世界的に注目されており、今回も地震計の設置状況やシミュレーションモデルの設定などに関して複数の質疑がありました。

 

 

 

 

 タイトル:Design of Pile Foundation Structure Tsunami Prevention Wall at Onagawa Nuclear Power Plant(女川原子力発電所における杭基礎構造防潮壁の設計)

 発表者:土木建築部 中川さん

 

【中川さんの発表の概要】

 女川原子力発電所では、東北地方太平洋沖地震(3.11地震)による津波被害を踏まえた安全性向上に向けた対策として、取水口及び放水口から流入した津波の湧き上がりにより敷地内に津波が浸水することを防止するため、海水ポンプ室などの開口部の周囲に杭基礎防潮壁を設置しました。

 発表では、杭基礎防潮壁の設計概要について報告しました。今年1月に能登半島地震が発生したことからも、原子力発電所の安全対策への関心が高まっており、聴講者からは、今後東北地方太平洋沖地震と同等の規模の地震や津波が発生しても安全性を保てるよう安全対策の継続について激励のコメントがありました。

 

 

 

 

タイトル:A large-scale modification work of suppression chamber and internal structures at Onagawa NPP(女川原子力発電所におけるサプレッションチェンバおよび内部構造の大規模改造工事)

 発表者:原子力部 草階主任

 

【草階主任の発表の概要】

 女川2号機の安全対策工事の一つである「圧力抑制室などの耐震補強工事における取り組み」について紹介しました。本工事は、過去に経験のない大規模な補強工事を、狭隘な環境下で安全に配慮し、かつ短期間で確実に完了させるという難工事であり、モックアップ装置によるさまざまな事前検証を通して、慎重かつ効率的な取り組みを実施したものです。この耐震補強工事は、女川2号再稼働工程のクリティカル工事の一つでしたが、関係者が一丸となって工事完遂に向けて取り組み、計画どおりに工事が完了したことなどを報告しました。地震大国日本ならではの耐震補強工事ということもあり、海外の参加者が今回の工事規模に驚かれていたことが印象的でした。

 

 

「何事もまずはやってみることが大事!」

~発表者を代表して、荒井主任の感想を紹介します~

 原子力発電所の安全性を向上し、信頼を得ていくには、技術的な確実性が求められるのは当然のことながら、東北電力の取り組みを地域、全国、さらには国外に伝えることによって、広く社会的な理解を得ることも重要と考えています。

 今回は初めての国際会議での発表ということもあり、参加が決まってから本番での発表までとても緊張しました。私は英語が苦手ですが、いざ発表してみると意外とコミュニケーションはとれるもので、初めてのことにチャレンジする気持ちや相手に伝えようとする意志、そしてそれ以上に「まずはやってみることが大事である」と改めて感じました。

 チャレンジする気持ちや、難解なことでも相手に伝えようとする姿勢を、今後の社外コミュニケーションでも生かしていきたいと思います。

 

参加証明書(荒井主任)

イイね!
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