
社長賞「土留工事への石炭灰(クリンカアッシュ)を有効活用した工法採用による早期復旧とサステナビリティへの取組みの両立について」
受賞者……福島支社(送電)、いわき電力センター送電課
66kV小夏線№85鉄塔近傍での土砂崩れの復旧においては、現地が国有林内で生物群集保護林にも指定されおり、復旧工事には環境への負荷を低減する必要がありました。そこで表土流出抑制と植生回復効果などがあるクリンカアッシュを活用した工法を採用したほか、資機材の運搬には大型ドローンを使用して森林伐採を低減。東北電力グループが掲げているサステナビリティ重要課題(循環型社会の形成、生物多様性の保全)とコスト低減を両立し、早期復旧にも寄与しました。
<受賞コメント> いわき電力センター送電課 泉 克秀さん
本日はこのような栄誉ある賞を賜り、誠にありがとうございます。いわきという遠路までお越しいただき授与式を開催していただきましたこと、大変光栄に思っております。
本件は、阿武隈高地生物群集保護林に指定されている地域での、鉄塔近傍の土砂崩れ復旧工事における取り組みであり、福島支社(送電)と連携しながら、早期復旧、コスト低減、そして環境配慮を同時に実現することを目指して対応いたしました。
今後も植生の回復状況やクリンカアッシュの状態を定期的に確認し、その効果と有効性をしっかり検証してまいります。そして、土砂災害復旧の新たな工法の選択肢として確立していきたいと考えております。
この成果は、関係各所の皆さまのご協力、そして現場でご尽力いただいた皆さまのおかげです。心より感謝申し上げます。今後も、安全第一と安定供給という使命のもと、第ー線事業所として、常にDXを始めとする最新技術を注視し、その採用の是非を検討・提案するなど、より良い設備構成と保安の確保に邁進してまいります。
本日は、誠にありがとうございました。
<受賞コメント> 福島支社送電グループ(2025年7月~電力システム部)加藤雅大さん

このような栄えある賞をいただき誠にありがとうございます。
新工法採用と環境への配慮を両立できたことは非常に意義深い経験でした。本件を実現できたのは、電力センターの皆さまをはじめ関係部署のご尽力・密な連携があってこそです。初採用の工法でありながら早期復旧を成し遂げられたことは、チーム全体の努力の賜物と感じています。
東北電力ネットワーク社長賞という形で表彰頂けたことは、私含め関係者の皆さまのエンゲージメント向上や、今後への大きな励みとなったと実感しております。これからも、アンテナを高く張りつつ、電力の安定供給に向けてより良い送電設備の維持・復旧に努めてまいります。
本日は本当にありがとうございました。
社長賞「埋設物照会業務の『立会受付Webシステム』への自動判定・自動回答機能の導入による業務効率化」
受賞者……電力システム部(送電)
地中送電線に係る埋設物照会件数は全19電力センターで年間約3万件にのぼります。これまでは照会案件ごとに地中送電線の有無を社員が確認しており、多大な労力を要していました。そこで、効率化施策として2022年11月より「立会受付Webシステム」を導入。さらなる省力化への取り組みとして、既存の送電線ルートのデータを変換して同システムへ取り込み、2024年2月に『自動判定・自動回答機能』を導入したことにより、埋設物照会業務の大幅な業務効率化を実現しました。
<受賞コメント> 電力システム部送電G 佐藤 正孝主査 夏井 慶太さん

佐藤 正孝主査(写真左) 夏井 慶太さん(写真中央)
このような栄えある賞を頂き、誠にありがとうございます。
本件はDX技術の導入による埋設物照会業務の効率化で、第一段階として2022年10月にNTT東日本と共同で立会受付Webシステムを導入、第二段階として2024年2月に自動判定・自動回答機能を導入したものとなります。
特に苦労したのは、当社保有の送電線ルートのデータをシステムへ変換して取り込むにあたり、データエラーを手探りで解消したこと、また、誤判定による電気事故を起こさないように、デモ環境でテストを重ね、保安上のリスクを払拭することに注力しました。
システムを導入している一般送配電事業者は数社ありますが、自動判定・自動回答機能の導入を実現したのは当社のみです。経済産業省が主催するデジタルライフライン全国総合整備実現会議において「インフラ管理DX」の取り組みが進められておりますが、この中でも埋設物照会の自動判定・自動回答の検証が行われ、効率化に資する取り組みと確認されております。本件を実現できたことは、関係者のご協力ならびに歴代の担当者が尽力した賜物と考えております。
少子高齢化による働き手不足は避けて通れない課題であるため、AIやIoT、DX技術を積極的に活用し、安全レベルを維持しつつ、業務の効率化に今後も取り組んでまいりたいと思います。
本日は誠にありがとうございました。
髙野社長 お祝いの言葉
社長賞の受賞、誠におめでとうございます。
1件目は、大雨による土砂崩れにおいて、従来のモルタル吹き付けではなく環境負荷の少ないクリンカアッシュを活用した工法を採用し、資機材運搬に大型ドローンを使用して木々の伐採を避けたことで、大幅な工期短縮・早期復旧と国有林の保全という、当社の重要課題を両立させながら対応した素晴らしい案件です。また、コスト低減と作業安全にも寄与するものと考えております。
2件目は、年間約3万件にも及ぶ地中送電線に係る埋設物照会に関する業務を同業他社に先駆けた自動判定・自動回答としたことで、人件費を大幅に削減した素晴らしい案件です。照会者側の待ち時間を大幅短縮することが可能となり、win-winの関係を築けたのではないかと評価しております。
送配電事業においては、2023年度から始まったレベニューキャップ制度の第1規制期間も折り返しの時期となり、第2規制期間に向けた検討も進められるなど、重要な転換期を迎えており、今後も継続した効率化を求められます。当社は引き続き安定供給という使命を果たしつつ、収益を確保し地域社会に貢献していかなければなりません。一人ひとりが強い変革意識を持って挑戦しつづけることが非常に重要である中、今回のような創意工夫を凝らした取り組みがあり、大変心強く感じております。
今後もこのような取り組みが多く生まれることを期待しています。

髙野社長を囲むいわき電力センター送電課の皆さん

髙野社長を囲む電力システム部(送電)の皆さん