
営巣が引き起こす停電リスク
カラスは例年3月から7月に繁殖期を迎え、電柱などの電力設備に営巣するケースが増加します。巣に使用される木の枝や針金などが電線に接触すると停電を引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。
こうした事象を未然に防止するため、盛岡電力センターでは繁殖期を中心に設備パトロールを強化し、営巣状況の早期把握・早期対応に努めています。直近の2025年度には、岩手県内の電力センターで合計799カ所のカラスの巣を撤去しました。一方で、営巣や営巣材が原因となった停電は9件発生しており、引き続き対策の重要性が高まっています。
これらの状況を踏まえ、停電につながる可能性が高い巣を優先して計画的な撤去を実施しています。一方で、設備への影響が確認されない場合には直ちに撤去せず、巣に含まれる金属類の除去や安全な場所への巣の移設、見守り対応など、環境面・生態系にも配慮しながら慎重に対応を判断しています。

撤去作業の準備

高所作業車を用いた撤去作業

電柱上のカラスの巣
安全確保と営巣防止の取り組み
盛岡電力センターは、電力の安定供給を支える日々の保守業務や安全対策、環境に配慮した取り組みについて広く理解を深めていただくことを目的とし報道公開を実施しました。当日の作業では、高所作業車を使用し、通電状態のまま電柱上に作られた巣を撤去しました。これは、作業に伴う停電を発生させないための対応です。
そのため、作業中は絶縁用資機材を使用して感電防止を徹底するとともに、工程ごとに声掛けを行い、作業者同士で安全確認を重ねながら慎重に作業を進めました。
さらに地上においても、安全確保に万全を期し、人や車両の動線を分離するとともに、防護措置を講じました。周囲の状況に十分配慮しながら作業を行うことで、安全性を確保しています。
また、巣を撤去するだけではなく、再び営巣されることを防ぐ対策として、電柱のアーム部分に鳥害用風車を取り付けました。この装置は、風車の回転や反射シールによって、鳥を近づけにくくする効果が期待されます。
- 営巣防止対策品(鳥害用風車)
- 鳥害用風車の取り付け
地域とともに守る安定供給
盛岡電力センターの藤原配電主査は、「巣が小さい段階で対応でき、停電の未然防止につながりました。また、お客さまからの情報提供により早期対応できることも多く、地域との関係性も重要な役割を果たしています」と振り返りました。
今後も継続した対応により、地域の安定供給の確保に努めていくこととしております。