石山副社長インタビュー
~激動の時代を勝ち抜くための「3つのC」~

 デジタルBRIDGEでは、今年4月に就任された副社長のインタビューをお届けしていきます。今回は、コーポレート担当である石山副社長に東北電力グループを取り巻く現状や、これから目指していくべき方向性について伺いました。

就任されてからの所感や手ごたえについて

 燃料価格の高騰や、福島県沖地震の被害といった外生的な要因により、足元の収支、経営環境はかなり厳しくなっていますので、この状況をいかに改善、打開していくか、これが喫緊の課題です。

 世界的にも新型コロナウイルスの感染拡大に加えて、ウクライナ危機の発生もあって、大きな転換期を迎えている、人によっては、パラダイムシフトが起きているというふうに言われている方もいらっしゃいます。

 そうした中においても、私たちの中長期ビジョン「よりそうnext」が目指すべき方向、これについては、ぶれてはいないと捉えています。電力供給事業の構造改革とスマート社会実現事業の早期収益化、この2つの軸を柱として、今後も事業展開を進めていきます。

 各所へ挨拶に伺った際には、地域の皆さまの当社グループの取り組みに対する期待感は非常に高いと感じたところです。社会課題を解決するビジネス展開も含めて、我々が地域社会に対して、どれだけ貢献できるのかという視点で、地域の皆さんもかなり期待していると思っています。

どのように現状を打開・改善されていくおつもりですか

 これから求められるのは何かというと、ひとつは利益創出に向けた実行力だろうと思っています。そうした観点で、それぞれの施策の的確なモニタリング、次のアクションに繋がるようなガバナンスが重要になります。中期計画のPDCA、ここを改善して、より効果的な施策の立案、アクションに結び付けていくことが大事だと思っています。

 それから、もうひとつは「よりそうnext」の実現に向けたスピード感、スピードの加速です。これを今まで以上に図っていくことが重要になります。

 そのためには、現在起点で課題をとらえて、未来起点で中長期の展開、これをどう考えていくかがポイントです。「よりそうnext」の実現に向けて成長ストーリーをどう構築していくか、これから真価が問われると思っているところです。

 第一線職場の皆さんと対話した際には、若手の皆さんも含め、現状に対する危機感は強く持っていらっしゃるなと思いましたし、現場の問題意識は高いと捉えています。今、足元が非常に厳しく、踏ん張りどころになるのですが、逆に捉えれば、これが今後の飛躍に繋がるチャンスでもあります。前向きに受け止めることが重要じゃないかと考えています。

利益創出力強化に向けて大事なことは何でしょうか

 最終的に目指していくところは連結経営、つまりグループ全体の利益の最大化です。各カンパニー本部、ネットワークなどがそれぞれで、利益獲得に向けて自律的に何が出来るのかよく考え、具体策を着実に実践していくことが大事になります。

 具体的には、例えば販売であれば、新たな収益機会の獲得という観点で、サービス収入の拡大をさらに目指して欲しいと思います。昨今電気だけではなかなか利益の創出が難しい状況になっていますから、付加価値サービスを様々な視点で出していく、お客さまに喜ばれるサービスをどうやって出していくかということが大事だと思います。

 それから、発電であれば、既存の設備を安定的、効率的に運用することはもちろん、競争力のさらなる強化に向けた取り組みも大事だと思っています。現在、地震で被災した火力の早期復旧に向けて取り組んでいますが、既存の安価な当社電源をいかに効果的に活用するか、こういう見方が大切になります。火力だけではなくて、水力など他の電源についてもできるだけトラブルを起こさないように、しかも、より効率的に発電して供給する努力を今後とも継続してもらいたいと思います。

 また、女川2号機の再稼働に向けて、重要な局面になっています。安全、安心、これが最重要になりますが、再稼働することによる火力燃料費の削減効果は大きいですから、再稼働に向けてしっかりと進めていく必要があります。

 ネットワークであれば、今までも改善活動をしてもらっていますけれども、この活動の継続が大事になってきます。さらには収益拡大という観点では、事業アイディアの具体化をさらに進めてもらえればと思います。

他に重要な施策はどうでしょうか

 業務の断捨離や効率化についても、これまで進めてきたところですが、この取り組みに終わりはありません。本店と第一線、現場のコミュニケーションを密に行って、グループ全体の取り組みとして継続してもらいたいと思っています。

 また、昨年、グループサステナビリティ方針を策定しましたが、事業を通じた社会貢献も大切になります。私たちは電力供給事業が基盤ですが、新しい展開として、東北電力フロンティアや東北電力ソーラーeチャージといった会社も立ち上がりましたし、VPP事業や再エネアグリゲーションなど、今後のビジネスの広がりを通じた中で、中長期的には地域に対して東北電力グループがよりそうサービスや、社会貢献的な事業を展開していきたいと思っています。

 スマート社会実現事業の早期の収益化は、なかなかすぐに効果が表れるものではありません。そのためベースとなるのは、これまでも進めてきている電力供給事業の構造改革です。そういう意味では、そこをまずしっかりとやっていくことが、「よりそうnext」の実現にも繋がると捉えているところです。

従業員へのメッセージをお願いします

 足元は非常に厳しい状況です。しかし、これは外生的な要因が大きいわけで、苦しいのは当社グループだけではありません。先行きに対する不安はあるかもしれませんが、皆さんには、前向きに現状を捉えて欲しいと思います。

 これから激動の時代を勝ち抜いていくために大切なのは、常識にとらわれない自由な発想、それからその実践だと思います。そのために重要なものは3つだと捉えています。一つ目は「好奇心」、二つ目は「創造性」、三つ目は「コラボレーション」です。英語で言えば「Curiosity」「Creativity」「Collaboration」。3つのCをぜひ意識してもらいたいと思っています。

 「好奇心」は、自ら手を挙げる「当事者意識」ということになります。「創造性」はバラバラな情報を整理してまとめあげる「高度な認識能力」ということになるかもしれません。それから「コラボレーション」、これはより良いものを認め合う「知的な謙虚さ」ということに通じるのではないかと思っています。皆さん一人一人が自律的に課題解決に取り組んでいくためにも、この3つを特に意識して、明るく業務に励んでいただければと思います。

イイね!
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