
フードロス削減貢献型冷凍自動販売機『東北うまいもの食堂』とは?
最近、街中で冷凍食品の自販機を見かけることが多くなったと感じませんか?購入できる食品は、ラーメン、ケーキ、カレーなどバリエーションに富んでおり、「こんな商品が自販機で購入できるの?」と驚いた経験がある方もいらっしゃると思います。
そうした今話題の冷凍自販機を、当社グループとしての付加価値を付けて展開しています。その名も『東北うまいもの食堂』。既に仙台電力センター敷地内に設置されています。

『東北うまいもの食堂』は、食品の卸・小売業を営む株式会社かね久(仙台市。HP)と連携して設置しました。自販機自体はもともと同社が展開しており、大手食品メーカーの商品として扱うことのできない規格外品や、食品加工の過程で生じる端材を、加工・冷凍した商品を販売。フードロスの削減につながることを、この自販機の価値として訴求しています。
当社は、①新規事業創出、②フードロス削減貢献を通じた脱炭素への寄与、③地域活性化を目的に本事業に参画。当社が関与する自販機には、再エネ由来のJ―クレジット※の電力を供給し、自販機の環境価値を高めるとともに、国の「カーボンニュートラルチャレンジ2050」にも寄与するものとしました。
※J-クレジット:省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。実質再エネ電力としての価値を持つ

商品ラインナップは、タコ、ふかひれ、カキフライ、牛タンなどとなっています。地域の特産品かつ魅力的な商品を揃えています。

一番右は果たして・・・???
担当者インタビュー/クリーンエネルギーサービスユニット 鈴木一真主任
問.事業参画の経緯について教えてください。
答.当ユニットでは、新領域への挑戦を踏まえ、「サステナブル、フードロス対策、カーボンオフセット」をキーワードに、広く新規事業を検討していました。
そのような中、昨年度の革新リーダー研修※の1チームが、同事業への参画を検討することを発表。チームの皆さんがかね久さまをはじめ、料理人、スーパーなどにヒアリングを行う等、事業アイデアとしての熟度が高かったため、事業創出部門が事業化に向けて検討を進めることとなりました。業務として私が今年4月に引き継ぎ、「22年度内に当社グループの敷地内に複数台設置する」という目標を達成するため、具体化に着手しました。
※革新リーダー研修:当社グループの次世代リーダーとして必要となる能力を習得することを目的に、選抜されたグループ従業員が受講。研修の成果として、新規事業を立案し、経営層に向けてプレゼンテーションを行う
問.設置までにどのような課題やハードルがありましたか。
答.既に事業の形ができあがっていたことからスムーズに進められる、と楽観的に捉えていました。しかし、実際には、設置場所の選定(コスト抑制のため当社グループ敷地内)などに関する社内関係個所への確認・調整、今年度以降の事業性評価(様々なケースを想定し、想定ごとに採算(内部収益率)が取れるかどうか検討する)など、困難の連続でした。
1台も設置できないのではないか…と危惧する時期も正直ありました。そのような時に、仙台電力センターから「全所体制で協力する」とありがたいお言葉を頂戴し、設置に向けてバックアップいただくこととなり、10月に1台設置することができました。なお、同センターでは新規事業を検討する取り組みを行っており、前向きに受け入れる土壌があったようです。
同センターはもちろん、設置場所~会社間取引~電気使用申込~外線工事など、本件に携わっていただいた多くの関係個所に感謝しています。
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問.ビジネスモデルについて教えてください。
答.商品が売れるごとに手数料が当社に入ります。そこから当社が負担する費用(今年度は、場所代と電気料金)を引いた分が、当社の利益になります。toC向けのため金額は非常に小さいですが、事業として1円でも利益を得ることは非常に大事ですし、この小さな一歩が次のプロジェクトを左右するものと考えています。
なお、設置して1カ月。売り上げは順調に推移しています。想定とは違う商品が売り上げを伸ばしていたりするなど、購買データも着実に積みあげることができています。
問.今後の展開について、教えてください。
答.まず、年度内にあと4台設置する計画で、11月には電力ビルとユアテックYYビル(ユアテック宮城支社が入居)へ設置します。東日本興業さま、ユアテックさまのご協力のおかげです。
さらに、グループ内の敷地だけでなく、社外の敷地にも設置できるよう動いており、既に1社が内定。現時点でお伝えできないのは大変心苦しいですが、これまでの自販機とは異なり、最新の機能が付く予定です。
次に、自販機事業以外でのかね久さまとの食に関するプロジェクトです。かね久さまは「食のみやぎ応援団」※の事務局を務めており、食品開発のノウハウ、生産者・加工業者とのつながり、食品業界の知識やノウハウという大きい強みを持っています。当社の強みを掛け合わせ、食の領域で新規事業を起こし、両者だけでなく東北+新潟全体がWin-Winとなることを目指していきます。
※食のみやぎ応援団:宮城県が進める「食材王国みやぎ」のもと、食に携わる事業者が集い,100 年先も豊かな自然と資源、魅力ある文化、そして優しさあふれる理想の社会づくりを目指す団体。生産から小売りまで、約50社が加盟している
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かね久遠藤社長(奥)との打ち合わせ風景。既に次のプロジェクトが始動している
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当社は、食のみやぎ応援団と「持続可能な地方創生とSDGsの推進に関する包括連携協定」も締結。締結式の様子(和田事業創出部門長(左)と遠藤社長)
問.最後に皆さんへのメッセージをお願いします。
答. 食に関する新規事業について、イメージしやすいのは「生産」ですが、一番のネックかつポイントは「流通」です。そのことが分かったのも具体的に事業に携わったため。門外漢の全く知らない業界に足を踏み入れ、成功に導くためには、実際に事業に携わり、トライ&エラーを繰り返すことが一番の近道であると考えています。食領域において現時点でスタートできたのは自販機のみですが、これをきっかけに、より大きい事業に挑戦してまいりますので、ぜひサポートをお願いいたします。
自販機の商品のなかで私がおススメするのは、ずばり「牛タン」!。売り上げも一位です。設置場所は仙台電力センター駅前事業所の南側。皆さんぜひ購入してください!(その他の食材も絶品ですし、何が出るか分からない「ガチャ」商品もありますよ)
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■かね久遠藤社長からもお話を伺いました■
東北電力グループと当社がコラボできるとは全く思っていませんでした。両者の強みを発揮して、シナジー効果を発揮できるよう、これからも一緒に事業を進めていきたいです。
なお、窓口の鈴木さんは、見かけによらずガッツがあります(笑)。型にはまらず柔軟に対応する能力に長けていて、頼もしく思っています。鈴木さん、今後も頑張っていきましょう!
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【編集後記】
・鈴木さんは、火力部門出身。前職場は火力部門のデジタルイノベーション担当であり、その経験を生かしている、とのこと。
・また、中学生のころから好きで統計を学んでいたほか、プログラミングについても自身で趣味レベルのソースコードを記述できるレベル。「今後、販売データが蓄積されるので、この私の強みをマーケティングに生かしていきたいです」と鈴木さんは展望を語ります。
・休日は、家庭菜園を楽しむとのこと。食という担当業務にも通じる部分があるそうです。「来年は枝豆に挑戦します!」


