メディア対応の極意 [1]なぜメディア対応が重要なのか

 企業が、新聞やテレビなどのマスメディアを介して情報を発信するのは、より多くのステークホルダーに活動への理解を深めてもらうためです。ステークホルダーへの情報の媒介役を担う記者とのコミュニケーションをどのように進めていけば良いのか。メディア対応の在り方(マスメディア編)について、ジャーナリストの大平宗氏に解説いただきます。(1/5)

【寄稿者】大平 宗 氏
ジャーナリスト。経済・エネルギー、企業・団体などの危機管理(メディア戦略)をフィールドに活動。東北電力「原子力の安全と信頼に関する顧問会議」委員、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)アドバイザー、復興庁参与、厚生労働省参与、高度技術社会推進協会理事などを歴任。ペンネームは河原雄三。

[1]なぜメディア対応が重要なのか

 X(旧ツイッター)、LINE、ニュースサイト、ブログ、Facebook、YouTube、Instagram、note…。世の中にはさまざまなメディアが存在します。コンピューターやネットワークを活用したIT技術の進化などで情報発信の手段は多様化しており、企業の公式サイトもこうしたWebメディアの一角を占めています。

 企業は、新聞やテレビ・ラジオ、雑誌などのマスメディアを介して不特定多数の大衆層(マス)への情報発信を行う一方で、自社の公式サイトやXなどのSNSを活用して直接情報を発信しています。

 トヨタ自動車のオウンドメディア「トヨタイムズ」のように、Webメディアに比重を置き始めている企業もありますが、多くの企業は既存のマスメディアを積極的に活用しています。マスメディアの読者・視聴者は、企業にとってのステークホルダー(顧客、消費者、株主、投資家、従業員、取引先、官公庁、地域社会など)であり、自社の情報がステークホルダーに迅速、広範、正確に伝わるのを期待してのことです。

 

トヨタイムズHPより引用

 

■記者とのコミュニケーションを円滑に

 仮に、記者会見の様子を最初から最後までWebメディアなどで視聴していれば、情報を直接受け取ることができますが、ふつうは新聞やテレビ、ニュースサイトなどの読者・視聴者として、記者(編集者)が要約した情報で会見内容を間接的に把握します。

 取材した情報を基に記事を作成し、読者・視聴者に伝達することを生業とする記者の介在は、専門的で難解な情報も簡潔で分かりやすく伝えてくれるなどのメリットがあります。

 記事化の過程で記者の情報加工が的確であれば、何ら問題ありませんが、時として記者の勘違いや理解不足などからニュアンスの異なる、あるいは情報を発信する側の意図と大きくかけ離れた記事が配信されてしまうことも。そうならないようにするには、しっかりとメディア対応を進めていく必要があります。

 日頃メディアとの接点がある広報部門だけでなく、発信情報に関係する部門も連携して、情報の媒介役を担う記者の理解が深まるよう積極的にコミュニケーションをとるなど、メディアとの関係構築に取り組んでいくことが求められます。

 

 

次回は2月20日(木)掲載です

イイね!
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