
第6回 PWRは再稼働しているのにBWRはなぜ再稼働していないの?

再稼働している原子炉ってPWRばかりだけど、どうしてBWRは再稼働していないのかしら?
まず、福島第1で事故を起こした原子炉がBWRだったから、BWRは、事故の教訓を踏まえながら、より厳しく審査されているという要素があると思うよ
また、BWRには要求事項も多く、設計に時間がかかり、申請も遅れたため、先に申請していたPWRが優先的に審査されたんだ
あと、PWRとBWRの立地の違いも影響しているよ


上の図をみると、西日本にPWR、東日本にBWRが多いのがわかるね
再稼働には、新しい基準を踏まえた地震や津波に対応する必要があるんだけど、東日本の原子炉は、太平洋側に位置しているため、西日本に比べて、発生する地震や津波が大きいと言われているよ


地震や津波が大きいってことだけど、具体的にはどれくらい違うのかしら?
1例として、伊方と女川の基準津波※を比較すると、伊方が約8mであるのに対し、女川は約23mと約3倍も違うんだ
※ 基準津波:津波のうちもっとも規模が大きいものとして
各発電所毎に策定される津波
また、基準津波に対する発電所の敷地高さを踏まえ、津波対策も違ってきているんだ


だから、どんな自然現象に対応する必要があるのかの議論とその対策工事に時間がかかっていて、それがBWRの審査が長期化している要因となっているんだ
その他に、福島第1で大きな問題となった水素爆発への対策の違いが影響しているよ
実は、PWRはBWRに比べて、原子炉格納容器の容積が10倍も大きいんだ
ちなみに、当社の原子炉格納容器はBWRの中でも大きめに設計されているよ


水素爆発は、水素が高濃度になると発生すると言われているから、容積が大きいPWRは、爆発に至るほど水素が高濃度になるリスクが低いんだ
このような設計の違いから、新しい基準への対応の仕方として、PWRとBWRで違う部分があるよ
以上のような要素が組みあわさって、総じてPWRは再稼働しているけど、BWRは再稼働していないという状況になっているんだ

「参考1:電気事業連合会HP 福島第一原子力発電所の事故概要」
(https://www.fepc.or.jp/nuclear/safety/past/fukushima/index.html)
「参考2:東京電力ホールディングスHP 福島第一原子力発電所事故の経過と教訓」
(https://www.fepc.or.jp/nuclear/safety/past/fukushima/index.html)
「参考3:福島第一の事故概要」(http://main.wing/intranet/zenbun/enekomi/)
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