
コミュニケーション&トピックス⑥
相手に説明するときは、どんなことに気を付ければいいの?②
「コミュニケーション&トピックス」今回は、4回目に続き相手に説明する際のポイント、そして当社が伝えたいことについて確認しましょう。
東北電力グループ版
「エネコミぷらっとふぉ~む」ができました
(ある日のエネコミ教育担当 梅木&嶋田の会話)
梅木:アフターコロナで、コミュニケーションの教育もすっかりリモートが定着してきたね。
嶋田:そうですね。思わぬ環境変化で初めはどうなることかと思いましたが、なんとかなるものですね!
梅木:「新しい技術ややり方をどんどん試せる機会と、ポジティブに捉えることが大切」って、北村先生※も仰っていたね。
嶋田:新しいといえば…社内で展開していた「エネコミぷらっとふぉ~む」、今回、東北電力グループ版として内容を整理しました
が、皆さんに使っていただけるかどうか・・・?
梅木:せっかくの機会なので、ここで改めてご紹介しましょう!

※「原子力のあり方に関する有識者会議」の座長である、東北大学の北村正晴名誉教授。2014年度より、東北電力のエネルギー
コミュニケーションに関する研修全般の講師を担っていただいています。
過去の講義内容はリンク先でご覧いただけます。(デジタルBRIDGEアーカイブ2017年4月号,2017年5月号)
説明は、「事実をベースに」
これまでこのコーナーでお伝えしてきた内容を、簡単におさらいすると・・・
①原子力に関する対話で目指すのは「説得」ではなく「信頼獲得」
②対話の基本は「傾聴」「共感」
③説明の際は、相手に応じて、自分の言葉で話すこと
今回お伝えしたいポイント、まずは「事実をベースに説明すること」です。
かつての原子力コミュニケーションは、安全強調型、「事故は起こらないこと」が前提の説明でした。
しかし、東京電力福島第一原子力発電所事故が発生し、「想定外」が起こりうることを誰もが目の当たりにしました。
原子力の安全性や事業者に対する信頼が大きく低下した今、リスクに言及せず、ポジティブな情報を伝えるだけでは、相手の心には届きません。
信頼を得ていくためには、「事故は起こりうるもの」といったネガティブな情報、当社にとって不利な情報も、隠さず公正に伝えることが必要です。
そのうえで、「なぜそれでも原子力が必要なのか」「原子力の安全性向上にどう取り組んでいるか」「事故の未然防止・万が一の事故への対応」などについて、客観的な事実に基づき説明します。

原子力を、「安全と思うかどうか」「必要と思うかどうか」は、相手次第
【私達が地域の方々にお伝えしたいこと】
①原子力が必要と考える理由
東日本大震災以降、地域の方々は、原子力が稼働していなくても電気を使うことができており、多くの方々が「原子力がなくても電気は足りている」と感じるのも、無理はありません。
私達はこのことを理解したうえで、事業者として「様々な発電方法の中の一つの手段として、原子力の活用も必要と考えていること」を、丁寧に説明しましょう。
②原子力の安全性向上に向けた決意・覚悟
原子力を「怖い」「いらない」と思っている方が、私達の説明を聞いてすぐに「安全」「必要」というふうに価値観を変えるかというと、残念ながらそれは困難です。
「原子力の安全性向上に向け、終わりのない取り組みを続ける覚悟や決意を持っている」という事実を、粘り強く伝えていくことが大切です。
最後に忘れてはならないのが、どれだけ説明を尽くしても最終的に原子力をどう思うかは、お客さま次第です。
私たちが行うべきは真摯な説明・対話であり、「説得」することではありません。結果して相手が「やっぱり原子力には賛成できない」となったとしても、私たちがお伝えしたい「事実」は打ち込めたはず。それだけでも次につながる成果と言えます。

【トピックス】
世界で2例目の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場 スウェーデンに建設へ
2022年1月、スウェーデン政府が、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場を、同国フォルスマルクに建設する計画を承認しました。
世界では、既にフィンランドのオルキルオトで最終処分場(オンカロ)の建設が進められており、スウェーデンでの建設計画は世界で2例目です。
最終処分地選定の調査等は、原子力事業者の共同出資会社であるSKB社が行いました。同社は、全国県域単位の地質文献をもとに建設の適性を3種類に区分した全国マッピングの実施や、自社の岩盤研究所やボーリング調査現場を一般公開するなど、自治体や地域の方々の理解を得るため積極的な情報提供を行いました。

出典:資源エネルギー庁ウェブサイト
日本では、北海道の寿都町と神恵内村で最終処分地選定の第1段階である「文献調査」が始まっており、原子力発電環境整備機構(NUMO)による地域の方々との対話等も定期的に行われています。

出典:日本原子力文化財団「原子力・エネルギー図面集」
高レベル放射性廃棄物の最終処分は、原子力の再稼働の有無にかかわらず、国・自治体・地域・電気事業者などが協力し現世代の責任として解決しなければならない国民的な課題であり、皆さまからご理解を得られるよう、電気事業者としてしっかりと取り組んでいく必要があります。
(参考資料)
資源エネルギー庁ウェブサイト
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/hokuou_saishushobun_02.html