
よりそうインタビュー室部長版 第3回
事業創出部門 伊藤 篤 部門長
「より、そう、ちから。」の推進者である室部長の皆さまからメッセージをお届けする室部長版のよりそうインタビュー。今回は、事業創出部門の伊藤部門長に仕事や地域への思いなどを伺ってきました。
物事をシンプルに整理することで多くの人の共感が得られる
―事業創出部門 伊藤 篤 部門長―
出身
宮城県仙台市
初任地
宮城電子通信所
最近ハマっていること・長年続けていること
・温泉巡り(数年後にはなくなるかもしれない小さな温泉が好きで毎週のように出掛けている)
・ウクレレ(約15年前に海外電力調査会(JEPIC)ワシントン勤務時代に出会って以来続けている)

誕生日に部門の皆さんが部門長室をデコレーションしてくれたのが嬉しく
ずっと飾っている
- 愛用のウクレレ
- 天栄村(福島県)の二岐温泉
──仕事をするうえで大切にしていることは何ですか。
何事も「シンプルにしよう」と意識しています。そのためには、物事を深く理解し整理することが必要であり難しいのですが、シンプルなほど多くの人にも分かりやすく共感が得られるものと考えています。
過去に上司から「資料を簡潔に作成するように」と指示があった際に、たった3行で表現した時には、さすがに簡単過ぎると指導されましたが(笑)。
──現在の仕事上ではそのお考えをどのように実践されていますか。
事業開発にあたっては収益性の細かな計算がもちろん必要になってくるわけですが、考えやすくするために、例えば「社員一人あたりの売り上げが1億円以上で、利益率は電気事業の倍の20%が出せるか」というような大まかな目安を皆さんに示しています。部門の皆さんが仕事を進めるうえでも、私の意思決定は早い方が良いと考えていますので、ここでもシンプルに考えて判断するようにしています。4月に着任して2030年度の部門目標の高さには私も驚いたのですが、皆さんにはシンプルに分かりやすく「5年間でユアテックをもう一社創るのと同じくらいの事業規模。皆が魔法使いになるくらい大変だよね」と伝えて、目標のレベル感をみんなで共有しました。
人見知りながらも人とたくさん交流するように行動したことが今に生きている
──ご自身の若い頃を振り返って今感じることはありますか。
30代の頃は仕事もそうですが、プライベートでも子どもが小さかったり、自宅を購入したりとライフイベントが重なり、さらには組合の役員も務めたりと多忙な時期でした。実は私は元々人見知りで、当時は仕事や組合で社外の方とも会う機会が多くてしんどかった記憶があります。ただ、こうした経験で人とのつながりの重要性を意識するようになりましたし、大変ではありましたが、とても価値のあるものだったと実感しています。
──どのような時に人とのつながりを感じましたか。
JEPIC出向時に東日本大震災を経験しました。発災から数日後、東京本部から仙台に戻る際に、普段はあいさつを交わす程度の同僚から、「キャッシュが必要になるから」と10万円を渡されて驚きました。実は発災の前日に海外単身赴任から帰国したばかりで、国内銀行のキャッシュカードを私が持っていないだろうと心配して下さったのでしょうね。皆が大変な中こうして手を差し伸べてくれる温かさに、人間っていいものだと思いました。その方とは今も交流を続けています(もちろんお金は返しました)。
また、秋田支店勤務時代は部門の壁などが一切ないフラットな職場でした。支店のみんなが一方向にまとまると、仕事というのはストレスなく進んでいくことを実感しました。
──東北電力ソーラーeチャージが設立された際の社長もご経験されていますね。
実はここでも人とのつながりに助けられました。当時は社員も少なく、皆で営業しようという雰囲気で、私も自らお客さま宅に営業に出向いていました。住宅を新築するお客さまにサービスを販売するのでハウスメーカーの協力が必要不可欠でしたが、メーカー側にはわずかばかりの事務手数料以外のインセンティブは1銭も支払わないビジネスモデルなのです。住宅ローンの上乗せなしで太陽光発電が利用できるという付加価値を、ハウスメーカーがお客さまに上手く訴求できないと下手をすれば住宅の契約自体も危うくしてしまうわけです。
こうした状況の中、どうすれば住宅の付加価値が上がってハウスメーカーが売りやすくなるのかなど先方の営業担当者のニーズを聞き取りながら、お客さまに分かりやすく説明するためのシンプルな資料を作成するなど細かな努力を重ねました。その結果、500社以上の会社にご協力をいただき、マーケットに受け入れられるサービスに成長していきました。
ハウスメーカー業務提携第一号の株式会社北洲村上社長との対談 【デジタルBRIDGE】東北電力ソーラーeチャージ×HOKUSHU

新規事業開発には「より、そう、ちから。」の実践が不可欠
──事業創出部門では「より、そう、ちから。」を日頃の業務でどのように実践されていますか。
私は、事業創出部門は「より、そう、ちから。」の実践そのものの部門だと考えています。というのも、売れるサービスや商品を創るためには、「より、そう、ちから。」の実践が不可欠なんです。商売の根底と言いますか、お客さまのニーズをくみ取って課題や困り事を解決するものでなければ人はお金を払わないし事業として成り立たない。さらにその解決の方向性を相手に「より沿う・寄り添う」ものとして調整していく必要があるんです。この新しい解決方法、つまり新規事業が東北電力グループならではのものであれば大成功ですね。
昨年木質バイオマス発電所を建設・運営する「横手湯沢フォレストサイクル」を設立しましたが、発電所経験がない3名の社員が建設場所の選定から発注、工程管理などイチから携わっているんです。着工前の住民説明会では厳しいご意見も頂戴しましたし、運転を開始したらその運営について地域に寄り添う必要があります。メンバーはこのことを意識して業務にあたり、地域の方やパートナー企業から信頼を寄せられて「異動させないよ」なんて言われたりしていて(笑)。異動時にはかなり惜しまれました。
──成長へのチャレンジにおける旗振り役としてどのようなことに取り組んでいきたいですか。
2050年、東北・新潟の生産年齢人口は半分になるとの予測があります。私は、最終的にはこの地域の未来を考えるにあたっては「人」が大事だと思っています。事業も、「何をやるか」よりも「誰がやるか」が重要で、人で決まる部分が大きいと考えています。東北電力には「面白い人財」がいると評判になれば人は集まってきます。「面白い人財」とは、ビジネス誌からキーパーソンとして取材されるような人を指しているのですが、当部門では事業開発を通して実践の場を数多く経験できる機会を提供し、こうした面白い人財を輩出し続けることを目標に取り組んでいきたいと考えています。

面白そうと思ってもらえる会社を目指して
──社員へ向けてメッセージをお願いします。
先程話した面白い人財については、何も事業創出部門だけに限りません。当社グループ全体で次々とこうした人が輩出されることで、地域からも学生からも「東北電力グループって面白そうな会社だな」と注目され、若い人もたくさん集まってくると考えています。そしてこれが、当社グループが創業当時より期待されている東北・新潟の発展におけるリーダーシップを発揮するうえでも不可欠なもので、「東北の繁栄なくして、当社の発展なし」という基本的な考え方にもつながると考えます。
新規事業は、どうしても成功確率が低く、時間の経過とともに周りからの目も厳しくなるため、時には辛くなることもあると思います。しかし、会社と個人の成長には必要なものであり、そのような担務に就いたら良いチャンスが巡ってきたと捉えて、濃密な時間を過ごして経験を積んで欲しいと考えています。これからも様々な考えを持つ人と関わり合いながら個々人の魅力を高めて、面白い会社として地域の未来を創っていきましょう。
