
事前伐採を追加、協定再締結の背景
12月16日、岩手県庁にて岩手県、東北電力岩手支店、東北電力ネットワーク(以下:東北電力NW)岩手支社の三者による「災害時における電力復旧に関する協定」を再締結しました。今回の改定では、従来の災害発生後の復旧対応に加えて、倒木による停電を未然に防止する「事前伐採」を新たに盛り込みました。
事前伐採とは、強風や積雪で倒木が発生し、道路の通行止めや配電線の断線を引き起こす恐れのある樹木を、平常時にあらかじめ伐採する取り組みです。岩手県内では近年、台風や雪害による停電の半数以上が倒木や枝の飛来に起因しており、復旧作業の進入困難や停電長期化が課題でした。今回の協定再締結により、災害対応から予防保全へと視点を広げることで、県と電力会社が連携して安全確保と安定供給を図る体制が整いました。
- あいさつをする岩手支店長
- 協定書を取り交わす(左から)岩手支社長、岩手支店長、岩手県防災復興部長
地域とともに進める防災強化
締結式には岩手県復興防災部の大畑部長、東北電力岩手支店佐藤修一支店長、東北電力NW岩手支社佐藤哲郎支社長が出席しました。佐藤支店長は「災害時には両社が一体となり迅速な復旧に努めてきたが、予防的な取り組みを強化することは極めて重要」と述べ、佐藤支社長も「年間約1万kmの配電線をパトロールしているが、停電の半数は樹木に関するもの。災害時の迅速な復旧はもちろん、平常時からの予防的な対策をより円滑に進められる」と語りました。
また、岩手県復興防災部の大畑部長は「岩手県内でも大規模な風水害が発生しており、事前伐採は、災害時における道路寸断や停電の長期化を防ぐためにも重要。今回の協定締結が本県の災害対応力の強化につながるものと期待している。県内市町村での事前伐採に係る協定締結が着実に進むよう周知を行っていきたい」とコメントしました。
事前伐採を織り込んだ協定の再締結は、「県」との締結としては、青森県・山形県に続いて3件目となります。県との締結により、市町村との協定再締結を加速させることが期待されます。
岩手支店および岩手支社では「自治体とリスク箇所を共有し事前伐採を行うことにより、保守作業も効率的になる」との声もあり、社員の意識も高まっています。「災害に備える」から「災害を防ぐ」を合言葉に、地域の安全と電力の安定供給に向け、今後も緊密な連携を続けていくこととしています。
倒木による配電設備への影響
道路沿いで進められる事前伐採作業





