
事案の概要
本事案は、東北電力が東通原子力発電所の防護設備における性能試験と保守点検(警報表示機能確認)について、求められる試験・点検の一部もしくは全てを実施していなかった状態で、実施済みとして記録を作成する等、不適切な取り扱いを行っていたものです。
不適切事案の詳細や関係する用語の解説は、昨年11月21日掲載の記事にて解説しています。
東北電力では社長をトップとした全社体制のもと、事案の確認や原因分析、改善措置の検討を進め、根本的な原因を「PDCAを適切に回すための問い直す意識の弱さ」「核物質防護業務の重要性に対する認識不足」「現場に対する本店や発電所幹部の関与不足」と特定し、内部統制やガバナンス、安全文化、核セキュリティ文化の観点での検証結果、独立検証委員会からの提言を踏まえ、19項目の改善措置を策定しました。
東北電力では今後、策定した改善措置を確実に実施し、同様の事案が二度と発生しないよう再発防止を徹底することとしています。
事案の詳細
調査(事実確認)、原因分析、改善措置策定のプロセス
東北電力では昨年6月以降、事実関係の調査を行い、把握した事実関係を整理したうえで、各種原因分析を行い、改善措置を策定しました。調査では、関連書類の閲覧のほか、当時東通原子力発電所に在籍していた社員18名(管理職11名、一般社員7名)を対象に、延べ66回にわたりインタビューを行いました。くわえて根本原因分析を行うにあたり、経営層の関与などを確認する観点から、樋󠄀口会長、石山社長、金澤副社長、青木常務、小笠原所長へのインタビューを実施しました。

再発防止に向けた全体像
直接原因分析および直接原因を踏まえた再発防止対策は、昨年9月30日までに実施済です。
東北電力ではさらなる改善措置の検討にあたり、直接原因を掘り下げ(背後要因の分析・整理)、根本原因を特定しました。また、改善措置としての実効性を高めるため、内部統制やガバナンス、安全文化・核セキュリティ文化の観点からも検証を実施しました。これらにより、抽出された課題に基づき、改善措置を策定しました。
また東北電力の調査・原因分析および改善措置等の妥当性については、社外の弁護士や核物質防護の専門家、学識経験者の計3名で構成する独立検証委員会が評価を行い、「適切である」「概ね妥当である」等の評価を受けました。最終的に、同委員会の提言も踏まえ、改善措置(19項目)を策定しました。
東北電力では改善措置を着実に実行するとともに、その状況を確認(モニタリング)していくこととしています。

根本原因分析
東北電力では直接原因分析の結果を踏まえ、関連資料の確認やインタビューを通じて把握した事実関係に基づき、背後要因を深掘り(分析)し、整理した結果、3つの根本原因を特定しました。

根本原因と主な改善措置
東北電力では特定した根本原因を踏まえ、以下の改善措置を策定しています。

内部統制・ガバナンスや安全文化・核セキュリティ文化の観点での課題と主な改善措置
東北電力では根本原因とは別に、内部統制・ガバナンス、安全文化・核セキュリティ文化の観点からも検証を行い、必要な改善措置を策定しています。

改善措置計画の概要
東北電力では今回策定した改善措置(計19項目)について、それぞれ実施計画(アクションプラン)を定めて確実に実施し、再発防止の徹底を図っていくこととしています。

石山社長メッセージ
東北電力の石山社長は2月18日、東北電力社員向けに以下のメッセージを発出しました。