
ブロックチェーン技術って?
ブロックチェーンとは、暗号技術を用いて「情報データ」を、鎖(チェーン)のようにつなげて記録するデータベース技術です。中央管理者が存在しない分散型ネットワークのため、システム障害に強く、管理コストを削減することができます。また、データが改ざんされると、つながりが崩れて不正を検知できるため、改ざんが極めて困難で透明性が高いと言われています。
2025年10月、金融庁は、ブロックチェーン技術を活用したステーブルコイン(法定通貨と価値を連動させた暗号資産)「JPYC」の発行を承認しました。これにより、「1JPYC=1円」で決済が可能となり、さらにJPYCは日本円へ払い戻すこともできるため、メガバンクやオンライン決済事業者がステーブルコイン決済に対応し始めており、既存の金融インフラが再構築される可能性があると言われています。
ブロックチェーン人財育成研修
東北電力人財部では、ブロックチェーンを取り巻く潮流を早期に捉え、将来の事業機会を創出するためには、ブロックチェーン技術の本質を理解し、実践的な知見を有する人財の育成が不可欠と考え、「ブロックチェーン人財育成研修」を実施しました。
研修には10室部より1年目社員から課長職までが参加。1月から3月までは、Institution for a Global Society株式会社 代表取締役CEO 福原 正大(ふくはら まさひろ)氏を講師に招き、ブロックチェーン技術を活用した世界のビジネスモデルを学ぶとともに、ブロックチェーンの基礎技術を習得しました。スマートコントラクト※1の概念や設計原理、RWA(リアルワールドアセット)※2のトークン化※3、ウォレット※4の実装技術などブロックチェーンの核となる理論と技術を学び、その上でブロックチェーンを活用した新規ビジネスの生み出し方の基礎を習得しました。
※1:契約内容をプログラム化し、自動実行される仕組み
※2:不動産や債券など現実資産をブロックチェーン上で扱う概念
※3:資産や権利をデジタルデータ(トークン)として表現すること
※4:暗号資産やトークンを保管・送受信するための電子的な財布
- スマートコントラクトの作成に取り組んでいるところ
- プログラミングの初心者も含めグループで助け合いながら研修を実施
- スマートコントラクトの実装をデザインするワークショップ
- グループごとに作成したスマートコントラクトを発表
- 研修で実施したプログラミング画面
- 研修で作成した防災ウォレットアプリ
発表会では「東北・新潟地域の未来構想」を発表
5月20日、この研修の集大成として、東北・新潟地域の未来構想を提言する「ブロックチェーン×ビジネス構想」発表会を東北電力本店大会議室にて開催しました。
研修受講者が3班に分かれ、1班は「発電所敷地内データセンター(DC)利用権プラットフォーム事業」、2班は「Green Trust Registry〜東北から環境価値の信頼標準プラットフォームを全国へ〜」、3班は「防災を日常化する地域インフラ構想」をテーマに、それぞれ独自の切り口で検討した、ブロックチェーンを活用した新規事業の構想を発表しました。
発表では、開発したアプリのデモンストレーションも織り込むなど、各チームが工夫をこらしたプレゼンテーションを行い「スタートアップ企業のピッチ(プレゼンテーション)さながら」との感想も聞かれました。役員や各室部長から多くの質問や意見が寄せられ、未来構想に関する熱い議論が繰り広げられました。
紀野國常務は講評で、「事業構想が詳細に練られており、発表内容のレベルが高い。役員や室部長から踏み込んだ質問が寄せられたのはその証左。研修を通じて身に付けたことは職場で応用してほしい」との激励のメッセージを送りました。
また、荻野常務からは、「研修を通して発掘できた、社内の優秀な人財は当社グループにとってまさに財(たから)。ブロックチェーン技術は今後のビジネスチャンスを左右する中核技術。受講者の皆さんは今回の研修にとどまらず、今後も挑戦し続けて、各事業の成果創出につなげてほしい」と今後の展開に期待するメッセージがありました。
- 発表の様子①
- 発表の様子②
- 発表の様子③
- 発表に対して質問する荻野常務
- 全体講評で受講者へ激励をする紀野國常務
受講者の声
研修を終えた受講者からは、以下のような声が寄せられました。
「ブロックチェーン技術に関して専門的な知識がほとんどない状況だったが、今回の研修を通じて基礎から応用まで理解を深められた。今後ステーブルコインの普及が見込まれる中で、その基盤技術であるブロックチェーンの仕組みを学ぶことができたのは、とても有意義な経験で、ブロックチェーンに係る世界の潮流を理解し、いかに電気へ付加価値を付けられるかということを考えるきっかけとなったとともに、自分の視野を広げることができた」
人財部では今後も、新たな価値を創造し、企業の成長を牽引する人財の育成に取り組んでいくこととしています。

受講者を代表して荻野常務より修了証書を受領した法人営業部萱場さん
