■岩手支社■大槌町林野火災対応を振り返る 町長が語った電力の重要性

4月に発生した大槌町林野火災では、東北電力ネットワーク釜石電力センター、宮古電力センター、岩手支社、東北電力岩手支店が連携して対応し、供給支障ゼロを達成しました。町長からのコメントと併せて一連の対応を紹介します。

大槌町を襲った大規模な林野火災

 4月22日、岩手県大槌町の小鎚地区および吉里吉里地区において相次いで林野火災が発生しました。出火当初から、延焼拡大に伴う送電・変電・配電設備への影響が懸念され、東北電力ネットワーク釜石電力センター、宮古電力センター、岩手支社、東北電力岩手支店を中心に各部門が連携し、設備保全と安定供給の確保に向けた対応を実施しました。

 具体的には、火災の状況を踏まえ、設備への延焼リスクを想定し、万一設備被害が発生した場合の供給支障範囲を縮小するため,送電線の区間停止を実施しました。また,変電所の遠隔カメラによる24時間監視、仮設変電所設置に向けた準備、設備巡視の強化などを実施しました。

 さらに、火災への対応にあたる各機関との連携にも取り組みました。リエゾン(情報連絡員)を派遣し、大槌町に設置された災害対策本部や消防署とも情報共有を継続しながら、万一の事態に備えて電源車の待機や応援派遣体制を整えました。特に、延焼した場合に大規模な供給支障つながるおそれのある変電所や送電線の位置については、大槌町消防隊と情報を共有しました。

延焼が広がる中、各部門が連携して供給支障を回避した

 

 火災はその後、発生から11日目となる5月2日に鎮圧が宣言されました。最終的な焼損面積は約1,633ha、住宅1棟を含む計8棟の建物が被害を受け、町人口の約3割に影響が及んだだけでなく、町内では最大で1,558世帯3,257人に避難指示が出されるなど、平成以降では昨年の大船渡市の林野火災に次ぐ岩手県史上2番目の大火災となりました。
 今回の火災は非常に規模の大きいものでしたが、東北電力ネットワークは関係機関と状況共有を行いながら設備への延焼防止に取り組んだ結果、設備被害を最小限に抑え、供給支障ゼロを達成しました。

 

 

「変電所は守らなければ」町長の言葉

 岩手支社と岩手支店は、林野火災で被災した地域の早期復旧のため、大槌町へ見舞金を贈呈しました。見舞金は火災により被災した住民への支援や、失われた森林の再生に使用される予定です。

左から会田喜之支店長(東北電力岩手支店)、平野公三町長(大槌町)、佐藤哲郎支社長(東北電力ネットワーク岩手支社)

今後の地域づくりについても意見がかわされた。

 

 

 6月26日に実施した贈呈式では、今回の林野火災対応や今後の地域づくりについて意見が交わされました。
 その中で平野町長は、「大槌変電所については、地域住民や消防関係者の皆が気にしていた。『そこは守らなければならない』という声が自分のところにも聞こえてきていた」と振り返りました。また、「ライフラインをリエゾンを通じて守ることは重要である。東北電力グループが必要に応じて声を上げていただいたことで、消防も組織力を発揮できた」と述べました。林野火災対応を通じた関係機関との連携や、地域における電力設備の重要性についても話題となりました。

震災・火災の記憶を未来へつなぐ

 贈呈式では、東日本大震災のことにも話が及びました。

 平野町長は、「東日本大震災の被害にあった住民の自宅が、今回の火災で再び被災してしまうのではないかと不安だった。震災当時、変電所から金沢方面、その後は町の中心部へ向かって電柱が建てられていったことを今でも覚えている。電気が通っていることで、地域住民の心が落ち着く」とも語りました。

 東北電力ネットワーク岩手支社、釜石電力センター、宮古電力センター、東北電力岩手支店は、今回の対応で得られた経験や地域とのつながりを生かし、今後も災害に強い地域づくりへ向け、安定供給の確保に取り組んでくこととしています。

 

大槌町については、こちらの記事もご覧ください。

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