よりそうインタビュー室部長版 第9回 
人財部 猪股 耐真男 部長

 「より、そう、ちから。」の推進者である室部長の皆さまからメッセージをお届けする室部長版のよりそうインタビュー。今回は、人財部の猪股部長に仕事や東北電力グループを支える人財への思いなどを伺いました。

人とのつながりが困難を乗り越える力になる

―人財部 猪股 耐真男 部長―

出身 

新潟県新潟市

初任地

新潟営業所総務課

最近ハマっていること・長年続けていること

・城めぐり (日本100名城を攻略中で現在は70城を制覇!)

─仕事をするうえで大切にしていることは何ですか。

 「仲間」や「信頼関係」を大切にしています。仕事は“人とのつながり”で成り立っており、自分一人でできることには限界があります。若いうちから意識してさまざまな人と接し、「仲間」と呼べる関係性を作ることが大切です。そこで得た信頼関係は、プライベートも含めた財産になります。

─特にそのように思うようになったのはいつ頃からですか。

 電気事業連合会に出向(2010~2012年) していた頃の経験が大きいと思います。とくに東日本大震災以降、電気事業を取り巻く環境が大きく変化する中で、電力業界以外にも政治、行政など、多くの関係者との調整に携わりました。これまでの会社人生の中で、恐らくは最も多忙で、数多くの困難な局面に直面した時期でしたが、その経験を通じて強く感じたのは、「一人でできることには限界がある」ということです。

 東日本大震災が発生する前の東北電力は、「自分たちの事業は自分たちだけでやり切る」という意識が比較的強かったように思います。しかし、事業を取り巻く環境が大きく変化する中で、課題を乗り越え、新たな価値を生み出していくためには、多くの企業とつながり、それぞれの強みを持ち寄りながら協業していくことが欠かせないと実感しました。

 それは会社だけでなく、個人にとっても同じです。自分のできることとできないことを見極め、必要な時には周囲の力を借りる。仲間を信頼し、互いに支え合うことで、一人では乗り越えられない困難にも立ち向かうことができます。

 「仲間を信頼し、力を合わせること」「一人で抱え込まないこと」という考え方は、個人の成長だけでなく、変化の時代を乗り越える事業運営の基本でもあると考えています。

─信頼関係を育むポイントや大切なことがあったら教えてください。

 人との関係づくりで意識しているのは、自分の中にある思い込みやバイアス(偏見)の影響を最小限にすることです。人と人のことなので、どうしても相性はあると思いますが、先入観を持たず、まずは相手の話によく耳を傾ける。そうすると、だんだんとその人の考え方や価値観が見えてきます。そうやって相手と向き合うことが、信頼関係構築の第一歩です。

 また、自分自身も飾らず、思いや考えを素直に伝えることを大切にしています。上手に話そうとする必要はありません。自分の言葉で誠実に向き合うことが大事です。

 

 

─そう考えるようになった経験やエピソードはありますか。

 入社間もない新潟営業所総務課時代の話ですが、配電業務の一環で、あるお客さまを訪問した際に、私は会社側の事情を一方的にまくし立ててしまい、お客さまからお叱りを受けたことがありました。

 しかし、同行した配電部門の先輩は、まずお客さまの言葉に真摯に耳を傾け、その上で会社の考えを丁寧に説明することで、お客さまの理解を得ていました。

 私はこの経験から、自分の考えを伝えるだけでは信頼関係は築けないこと、まず相手を理解しようとする姿勢が重要だということを学びました。

今でも私のコミュニケーションに対する考え方の原点となっている出来事です。

日々の「お客さま・地域のため」の仕事が信頼と会社の成長につながる

─長く企画部門を経験されていますが、携わった業務の中で印象的なものはありますか。

 1999年8月に新潟支店から本店企画部へ異動したのをきっかけに、会社人生の約3分の2を企画部門で過ごしました。

 その中で印象的なのは、「ビジョン2010」「ビジョン2020」「よりそうnext」「よりそうnext+PLUS」の策定に関わったことです。10年というスパンで将来を正確に見通すことは非常に難しいのですが、その中でも経営者が「当社は10年後こうありたい」という意思を示して未来を語ることの重要性を学びました。

─中長期ビジョンの策定に携わった立場からビジョンと「より、そう、ちから。」の関係についてどのように捉えていますか。

 私は、会社とは社会に価値を提供し、その対価をいただきながら、お客さまや地域とともに成長していく共同体だと考えています。

 中長期ビジョンは、会社として10年後に目指す姿を示したものです。そのビジョン実現に向けて、「より、そう、ちから。」には、お客さまや地域が何を求め、東北電力グループに何を期待しているのかを考え、その思いに寄り添いながら価値を提供していくといった考えが込められています。

 だからといって、何か特別なことを求めているわけではありません。社員一人ひとりが、自分の仕事がお客さまや地域にどのようにつながっているのかを考え、目の前の業務に取り組むことが大切です。「お客さまのために」という視点は、仕事のやりがいやモチベーションにもつながりますし、自らの仕事を通じて社会への貢献を実感することにもつながります。

 現在掲げている「よりそうnext+PLUS」も、その考え方の延長線上にあります。日々の業務の中で、お客さまや地域のために何ができるかを考え、一つひとつ積み重ねていく。その積み重ねこそが、お客さまや地域から信頼される企業につながり、ひいては会社の成長につながるのだと思います。

社員のチャレンジによりそう

─人財部では「より、そう、ちから。」はどのように実践されていますか。

 人財部にとって直接寄り添う相手、お客さまは東北電力と東北電力ネットワークで働く皆さんです。人財の力こそ、東北電力グループの持続的な成長と地域社会との共栄を支える原動力です。私は4月から人財部にいますが、「会社は人で成り立っている」ことを改めて実感しています。そのためには会社としてお客さまである社員に寄り添うこと。社員が会社に何を期待しているかを把握し一人ひとりがやりがいを持って働けるよう、心身ともに健康で能力を最大限発揮できる環境を整えるために必要な投資をしていくことが人財部の役割と考えています。

 また、人財部内の取り組みとして、メンバー同士が気軽に話せる場として「耐真男さん(部長)×会社を支える人財部員×ときどき彰雄(部部長)さん 一緒に話そうかい」というグループ対話を設け、お互いの人柄や考え方を知る場を企画しました。

 さらに人財部では、社員の家族を対象とした職場見学会も実施しています。社員が家族に働く姿を見てもらうことで仕事への誇りや前向きな気持ちにつながりますし、ご家族にとっても東北電力が行っている事業への理解が深まるきっかけになります。会社と社員が互いに寄り添い、支え合う関係を築くために、こうした取り組みを今後も継続・拡充していきたいと考えています。

 

職場見学会で社員のお子さんと名刺交換をする耐真男部長

 

─人財部として取り組んでいる具体的な施策について教えてください。

 働き方や価値観が多様化し、社会環境も大きく変化する中、東北電力と東北ネットワークでは人事・賃金制度の見直しをはじめ、在宅勤務やフレックスタイム制度といった柔軟な働き方の推進、自ら学ぶ機会の充実、女性活躍推進を含むDE&I※の理解浸透など、さまざまな施策に取り組んできました。

 その中でも重要な課題の1つが、社員のエンゲージメント(会社や仕事に対する誇りや前向きに貢献したいという気持ち)の向上です。エンゲージメント調査の分析結果からは、社員一人ひとりが自身のキャリアや会社の将来に前向きな展望を持てることが、エンゲージメント向上の重要な要素であることが見えてきたことから人財部ではキャリアシートの活用やキャリアイベントの開催といった自律的なキャリア形成の支援に加え、サンクスポイントによる社員同士の称賛文化の醸成や、管理職向け研修によるマネジメント力向上などに力を入れています。

※ダイバーシティ(Diversity:多様性)エクイティ(Equity:公平性・公正性)&インクルージョン(Inclusion:包括性)。多種多様な人材を受け入れ(多様性)、誰もが公平・公正な機会を得られるように障壁を取り除き(公平性・公正性)、お互いを認め尊重しながら、一人ひとりが力を発揮できる環境(包括性)をつくること。

─今後、人財部として力を入れていきたいことを教えてください。

 電力自由化をはじめとする事業環境の変化により、東北電力と東北電力ネットワークを取り巻く競争環境は大きく変わっています。これからは、ただ電気をお届けするだけでなく、お客さまや地域から選ばれ続けるための価値を生み出していくことが重要です。そのために必要なのが「稼ぐ力」です。私は、稼ぐ力とは単に利益を追求することではなく、お客さまや地域の期待に応える価値を提供し、その対価として適正な利益をいただくことだと考えています。

 東北電力グループには、電気を安定してお届けし、東北6県と新潟県の発展に貢献するという大切な使命があります。その使命を果たし続けるためには、会社が成長し続けることが欠かせません。だからこそ、社員一人ひとりが変化を前向きに捉え、自ら考え、挑戦しながら価値を生み出していくことが重要です。

 人財部は今後も、社員の皆さんが安心して挑戦し、成長できる環境を整えていきます。皆さんの成長が会社の成長につながり、それが地域へのさらなる価値提供につながる。そんな好循環をつくっていきたいと考えています。

 

 

成長やキャリアを支える仲間として

─社員へのメッセージをお願いします。

 東北電力が社会に提供するかけがえのない価値の原点は「電気」です。そして、その価値をお客さまや地域へ届け続け、地域社会との共栄を実現していくことが当社の使命だと考えています。

 その実現を支えているのは、社員一人ひとりの力にほかなりません。だからこそ、自分の仕事がお客さまや地域にどのような価値を届けているのかを意識しながら、主体的に業務に取り組んでほしいと思います。日々の積み重ねがお客さまや地域からの信頼につながり、ひいては会社の成長にもつながります。

 一方で、私自身の経験からも、一人でできることには限界があります。東日本大震災後の大きな環境変化に向き合う中で、困難な課題を乗り越えるためには、多くの人と力を合わせることが欠かせないと学びました。仕事もキャリアも、一人で抱え込む必要はありません。ぜひ仲間とのつながりを大切にしながら、周囲の力も借りて挑戦を続けてほしいと思います。

 そうした挑戦を続ける中で、自分の強みや可能性に気づいたり、これからのキャリアについて考えたりする機会もあると思います。人財部では、皆さんが安心して挑戦し、自らの成長につなげられるよう、さまざまな学びや対話、キャリア形成の機会を用意しています。人財部も皆さんの成長やキャリアを支える仲間の一人として、これからも後押ししていきたいと考えています。

 私自身、若い頃から明確なキャリアプランを描いていたわけではありません。与えられた仕事や役割に真摯に向き合い、その中で自分にできることを考えながら歩んできました。しかし、事業環境が大きく変化する現在は、会社から与えられた仕事をこなすだけではなく、一人ひとりが主体的にキャリアを切り拓いていくことがより重要になっています。

 そして、その挑戦を支えることが管理職に期待される大切な役割です。部下の個性や強み、将来の可能性に目を向け、挑戦への一歩を後押ししてほしいと思います。

 また、これからマネジメントを担う世代には、上司や先輩の仕事ぶりから多くを学んでほしいと思います。「こんなリーダーになりたい」「これは違うかな」と感じることも含め、日々の経験が自分らしいマネジメントスタイルをつくる糧になるはずです。

 

 

※本インタビューは2026年9月に実施しました

 

【キャリアイベントへの思い】
 取材当時、開催を予定していたキャリアイベント(10/13~10/23)について、人財部長から次のメッセージをいただきました。

 今回のイベントでは、東北電力グループで働く仲間の経験やキャリアに触れ、自身のキャリア形成を考えるきっかけにしてほしいと考えています。普段の仕事では接する機会の少ない社員の経験や考え方を知ることで、「こんな働き方もあるのか」「自分にも新たな可能性があるかもしれない」と気づくこともあるでしょう。また、このイベントはキャリアチェンジを考えている人だけのものではありません。他の人の経験を聞くことで、自分の仕事の価値ややりがいを改めて見つめ直す機会にもなると思います。

 多様な価値観や経験に触れることで、仲間への理解が深まり、新たなつながりも生まれます。そうした一つひとつの出会いや気づきが、社員一人ひとりの成長、そして会社全体の活力につながることを期待しています。

 

バックナンバーはこちらから!

第1回 販売カンパニー ガス事業部 及川 博俊 部長

第2回 ネットワークサービス部 佐渡 耕一郎 部長

第3回 事業創出部門 伊藤 篤 部門長

第4回 再生可能エネルギーカンパニー 水力部 内藤 英徳 部長

第5回 土木建築部 尾形 芳博 部長

第6回 総務・地域共創部門 小野 誠彦 部門長

第7回 配電部 永山勝一 部長

第8回 販売カンパニー リビング営業部 会田 喜之 部長

 

イイね!
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