
砂子田副社長インタビュー
~当社グループの収益力を高め、さらなる成長を~
今年4月に就任された副社長および本部長のインタビューをシリーズでお届けしていきます。第1回は砂子田副社長に、最高財務責任者(CFO)およびビジネスサポート本部長として当社の経営状況や今後の展望などについてお話を伺いました。
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グループ全体で収益力を高め、財務体質の改善を図る
── 今年4月に副社長および最高財務責任者(CFO)に就任されてからの所感、現在の経営状況や課題は
当社グループの2022年度決算では、連結経常損失は過去最大の1,992億円となり、有利子負債残高も3兆3,756億円まで膨らんでいます。自己資本比率は10.5%と、なんとか10%ギリギリのラインで踏みとどまったという状態です。東日本大震災前は有利子負債残高が約2兆円、自己資本比率が約20%であり、比較するとやはり差し迫ったところにあります。今後、中長期の財務目標自体も作り直さなければなりませんが、震災前の水準を意識しながら、いかに早く震災前の状態に戻せるかが非常に大事な目標だと思います。
一方、投資に関しては、今年度完了予定の女川原子力発電所2号機の安全対策工事をはじめ、東北電力ネットワークの大規模系統の建設工事などの設備投資も引き続き相当規模必要であり、加えて、再生可能エネルギーやスマート社会実現のための投資も一定程度必要です。やらざるを得ない投資がある中で、どのように借入金を減らすかが大きな課題であり、そこに対してしっかり責任を持ち、対処していきたいと考えています。
そのために一番大事なことは、いかにグループ全体で収益力を高めていくかということです。
投資に関する優先順位やメリハリをつけながら、グループ全体で収益力もつけて、借入金を返済し、財務体質を改善することが重要です。


── 2023年度の営業黒字を確保し、財務基盤の回復と安定化を図るために、特に重要と考えられている施策とは
昨年から高圧のお客さまの電気料金見直しを進めてきており、販売部門の方を中心に相当の努力をしていただき、お客さまとの交渉で契約締結に至っています。規制料金・低圧自由料金に関しても6月から新料金でスタートしており、今年度これらの成果がどれだけ上がってくるかをしっかり見極めなければならないと思っています。自由化部門のお客さまに関しては、今後、期中での契約更改がスタートすることから、お客さまとどのような形で合意できるかによって当社の収益力がある程度決まってくるため、非常に重要な課題と考えています。
もう1つ大事なのは、女川原子力発電所2号機の再稼働を計画通りしっかりやりきるということです。今年度にしっかりとした収益基盤を作り、女川2号機の再稼働によって、さらに2024~2025年度に利益を確保していくことが非常に重要です。
付け加えると、昨年度から燃料費あるいは電力のマーケット自体が大きく変動してきており、この変動リスクに対してどのように備えておくか、あるいは、変動が起きたとしても、耐えられるだけの体力を当社としてどのように蓄えておくかが従来以上に重要なポイントです。
企業として成長を求め、変わっていくことが重要
──ビジネスサポート本部が担う役割の重要性と「よりそうnext」実現に向けた取り組みは
ビジネスサポート本部(以下、BS本部)のミッションは大きく2つあります。1つはBS本部自体が直接的に稼ぐということが非常に難しい組織であるため、いかにBS本部のコストを下げて会社の利益に貢献できるかということです。
もう1つはスマート社会の実現に向けた投資に対し、優先的に人や資金を充てるため、その原資をしっかり作り、やりきることがBS本部として大事だと思っています。
「よりそうnext」あるいはスマート社会を実現していく上で、BS本部 情報通信部は非常に大事なインフラであり、同部を中心にしっかり基盤を作っていきます。

──東北電力トランスコスモスマネジメントパートナーに期待することや今後の展望は
当社の間接業務の効率化を目的に設立した東北電力トランスコスモスマネジメントパートナーが、今年9月から事業を開始します。
同社のミッションは大きく分けて2つあり、「当社企業グループの間接部門のコストをいかに下げ効率化するか」と「いかに社外から収益を獲得するか」です。
当社はどちらかと言えば、今までの仕事のやり方が染みついていたり、仕事の非効率さに対する気付きがなかなか出てこない傾向にありますが、効率化ノウハウや知見を有するトランスコスモス社との連携のなかで気付きを生み、新たな効率化施策をやり続けることが大事だと思います。
また、トランスコスモス社はBPO※サービスの日本最大手であり、仙台市内にも拠点を構え、さまざまな企業の仕事を受注している会社です。同社と新会社を設立することにより、さらに世の中の注目を集めたり、地域社会の皆さまからの信頼を高め、非常に大きな目標になりますが、将来的には社外からの仕事を受注することを目指していきます。現在、事業開始に向けて準備を進めていますが、すでに社外からお問い合わせをいただくなど、一定の関心が寄せられています。
部門を問わず、企業として成長を求めていくこと、変化を遂げていくことはすごく大事なことではないかと思います。
※BPO
ビジネスプロセスアウトソーシング。企業の特定業務を外部委託し、より効率的な業務運用を目指す手法

新会社「東北電力トランスコスモスマネジメントパートナー」のイメージ
この難局を乗り切り、新たな経営のステージに向かうことを期待してほしい
──グループ従業員へのメッセージを
2年連続で赤字が続いていますが、その大部分は2度の福島県沖地震やウクライナの問題などに起因するものです。この間、電気料金の見直しなども含めて、お客さまや地域の皆さまから非常に厳しい声をいただいていますが、当社として相当な効率化をやってきたと思っています。社外からの見方も同様であり、この2年間で当社がより筋肉質な会社になったと期待されています。
販売面やコスト面、需給最適化などさまざまな問題も含め、当社として利益を上げるために、体力をつけ、身体を作ってきたと良い意味で捉えており、企業として更なる成長に向けて取り組んでいきたいと思っています。
この難局を乗り切り、新しい経営のステージに向かっていくことを期待していただきたいと思います。
従業員の皆さんが安心して働けるような状態に早く持っていきたいと考えており、経営としても一生懸命努力していきます。
※本インタビューは2023年6月に実施しました
