
樋󠄀口社長によるあいさつ概要①~「よりそうnext+PLUS」のポイントについて~
各部門・室部、各事業所におかれては、日々の適切な業務運営と丁寧な地域対応を展開していただいていることに感謝申し上げます。また、年明け1月1日に発生した能登半島地震での復旧作業にあたっていただいた皆さんに改めて感謝申し上げます。
「よりそうnext」策定以降の経営環境
2020年に策定した中長期ビジョン「よりそうnext」の下、2030年代のあるべき姿の実現に向けてグループ一丸で取り組みを進めてきましたが、この間、新型コロナウイルスの世界的流行、二度にわたる福島県沖地震やウクライナ危機などを端緒とした燃料価格の急激な高騰などが発生し、東北電力グループの財務基盤は大きく毀損しました。
その後、料金改定やグループ全体の効率化により2023年度の収支は改善しましたが、未だ財務基盤は脆弱であり、安心できない状況です。まずは利益を積み上げ、大規模災害をはじめとする事業リスクが顕在化しても耐えられる財務基盤への早期回復を図っていかなければなりません。
「よりそうnext+PLUS」の位置付け、ポイント
「よりそうnext」策定時には想定し得なかった事業環境の変化や、これまでの成果・反省などを踏まえ、改めて東北電力グループの進む方向性を示したのが、今回策定した「よりそうnext+PLUS」です。「+PLUS」には、これまでの取り組みをさらに加速し、前に進めていくという思いを込めており、経営理念である「地域社会との共栄」、スマート社会実現に貢献するという「ありたい姿」は引き続き我々の羅針盤として堅持しながら、その実現に向けた進め方を示したものです。
具体的には、電気・エネルギーを中心に据えた事業展開として、これまでの2大事業ドメインである電力供給事業とスマート社会実現事業を5つの領域、11の事業区分に再整理し、各事業が変革を続けながら自律的に収益と成長を追求していくこととしています。
スマート社会実現事業については、PPAなどを始めとした電気・エネルギー関連分野における取り組みの具体化が図られ、電力供給事業との垣根がなくなってきたことから、より実態に即した領域・事業に区分けし、取り組むべき方向性をより具体的、明確にしています。加えて、成長へのチャレンジとして、「既存事業の深化」や「事業領域の拡大」などの取り組みを進めていくこととしています。
また、2026年度と2030年度の定量目標を新たに設定しました。今後、しっかりとキャッシュを創出しながら、足元では財務基盤の早期回復と、中長期的には利益・投資・成長の好循環を目指していく必要があります。
これまで培った電気・エネルギーを中心とした事業・サービスを展開していく一方で、事業環境が大きく変化していく中においては、現状に満足することなく事業変革を続けていかなければなりません。事業環境が大きく変化する中で我々が生き残っていくためには、環境変化に順応しつつ、技術に裏打ちされた競争力のある商品を開発し、マーケットニーズに即した魅力のあるサービスを提供し続けていくことが重要です。また、今後は競争の再燃も想定されることから、決して守りに入ることなく、成長に向けた取り組みを積極的に進めていただくようお願いします。

樋󠄀口社長によるあいさつ概要②~皆さんにお願いすること~
こうした状況を踏まえ皆さんへのお願いを3点申し上げます。
(1)地域との成長を思い描くこと
東北電力グループの経営理念は「地域社会との共栄」であり、地域社会とWIN-WINの関係を構築し、ともに成長していくことが我々の原点です。
一方で、競争の中で競合への対抗的視点が強くなると、近視眼的な取り組みや、お客さまを置き去りにしたその場しのぎの対応になるおそれもあります。
我々が忘れてはいけないことは、目指すところはスマート社会の実現や「地域社会との共栄」であり、常にお客さまや地域社会のために何ができるかを考え、より良いものを提供したいという思いを持ち続けることです。
それが東北電力グループの揺るぎない使命であり、東北のリーディングカンパニーである我々にしかできないことだと考えています。我々の拠り所は「地域社会との共栄」にあるということを常に念頭に置きながら、今後の対応にあたっていただくようお願いします。
(2)グループ全体最適の視点を持つこと
行為規制の厳格化や内外無差別の規制強化など、グループ内のバリューチェーンの分断化が急速に進んでいます。
まずは、それぞれの事業が自律的に収益と成長を追求することにより、東北電力グループ全体の底上げにつなげていくことが重要となりますが、一方で、事業単体で見れば望ましくても、全体で見たときにグループの利益を損ねる場合もあることに留意しなければなりません。
そのため、皆さんには常に全体を俯瞰し、グループ全体最適の視点で考えていただきたいと思います。自分たちの事業や取り組み、施策が、グループ全体にどのような影響を与えるかを常に念頭に置きながら事業運営を行っていただくようお願いします。
(3)チャレンジし続けること
私は社長として、これまで多くの事業所を訪問し、社員の皆さんとの対話を行ってきました。そこで気づくのは、その職場の雰囲気や取り組みを形づくっているのは事業所の長である皆さんであるということです。
そうした意味で、今回「よりそうnext+PLUS」で示す成長へのチャレンジの実効性を高め、それを職場に根付かせることができるかどうかは、我々経営陣も含め、本日参加いただいている皆さん次第です。
否定からは何も生まれません。「どうしたらできるか」を常に問いかけながら、今年のモットーである「さらなる成長に向け 変える 創る 挑む」を皆さんが先頭に立って示していただくようお願いします。
おわりに
最後になりますが、今年度の最重要課題である女川原子力発電所2号機の再稼働に向け、現地の安全対策工事も大詰めを迎えています。
2011年、東日本大震災に耐え、2020年、地元自治体に対し再出発の誓いを行い、そして、2024年、地域の皆さまの理解を得ながら、世界一厳しい安全対策工事を全うしようとしています。歴史に残る一大プロジェクトの完遂に向け、ぜひ気を緩めることなく、最後の最後まで、皆さんそれぞれの役割を果たしていただきたいと思います。
地域社会からの「東北電力グループだからやってくれるだろうという期待」、「東北電力グループだから大丈夫だろうという信頼」、これを決して裏切ることなく、これにしっかりと応えていけるよう、皆さんが先頭に立って、この1年の事業運営をよろしくお願いいたします。

参加者による意見交換
会議では、グループ戦略部門の猪股部長と東北電力ネットワーク企画部の目黒部長より、「よりそうnext+PLUS」のポイントについて説明があり、続けて質疑応答・意見交換が行われました。
参加者からは、「よりそうnext+PLUS」を踏まえた東北電力と東北電力ネットワーク間の連携のあり方について質疑があり、経営層からは、行為規制に十分留意しつつ、まずは両社社員がコミュニケーションを取る機会を増やしていくことが重要であり、支店・支社が中心となって積極的に機会を作っていく必要がある旨の発言がありました。
また、意見交換では、「よりそうnext+PLUS」の基本的な考え方として、電気事業をコア事業として再認識しつつ、「よりそうnext」で掲げたスマート社会実現の目標は変わらない点を確認しました。
このほかにも、電力需要の増加に向けた企業誘致の取り組みや販売戦略の方向性など、幅広いテーマで活発な意見交換が行われました。

増子会長による総括
会議終盤、増子会長から、昨年度の業務全般にわたる効率化の取り組みや、料金見直し対応、社外からの厳しい受け止めに対する丁寧な説明など、全社一丸となった取り組みに対して感謝の言葉があり、今年2月に工程変更を発表した女川2号の安全対策工事に関しては、「再稼働までの工程は大詰めに来ているが、安全確保を最優先に、グループ一丸となって取り組んでいくことが必要」との認識が改めて示されました。
また、東北経済連合会で進めている地域の産業競争力強化に貢献する取り組みを紹介し、「電力需要の獲得は地域の経済発展にもつながる。是非、グループを挙げて企業誘致に向けた支援や電化推進にも取り組んでいただきたい」との期待を述べました。
最後に「過去数年間は当社グループにとって大変厳しい状況が続いたこともあり、足元の課題への対処に追われてきたが、今後は、目線を足元から将来に向ける必要がある。我々の“ありたい姿”を改めて見つめ直し、その実現に向け、皆さんと一緒に、明るく、元気に、楽しく取り組んでいきたい」と述べ、会議を締めくくりました。