金澤副社長インタビュー ~「無・減・代」で新たなチャレンジを~

 4月1日、東北電力副社長に金澤定男氏が就任しました。BRIDGEでは金澤副社長にインタビューを行い、副社長としての抱負や今後の力点などについてお聞きしました。

これまでの思い出

──初任地と最初の業務、それに関わる思い出があれば教えてください。

 初任地は本店でした。「被ばく線量管理システム」というシステムの開発に携わり、最初の業務としてその詳細設計から完成まで行いました。それを2年行った後、今度は女川原子力発電所の運転差し止め訴訟の対応を行いました。どちらも入社前には想像だにしていなかった仕事で、新鮮でしたね。

 またその当時は会社の硬式テニス部の幹事もやっていました。硬式テニス部では北海道電力、北陸電力、東北電力の3社で行われる「三北戦」という大会があって、時には北海道や北陸に遠征して試合をしたのも良い思い出です。組合の青年部の活動にも積極的に参加していたので、仕事も含めてとても忙しい日々でした。

──これまでの経歴や、社内で携わられてきた取り組みの中で、思い出深いものについて教えてください。

 東通原子力発電所の建設に携わったことです。

 それまではずっと放射線管理とかトラブル対応といった、どちらかというと設備の運用に関する業務を担当していたのですが、東通原子力発電所の建設所の仕事は発電所を建設することで、運用とは全く違う魅力がありました。発電所内部の設備というのは例えば原子炉やあるいはその周囲の配管の構成など、完成してしまうと見ることができないものがたくさんあります。その頃私は建設工事全体の取りまとめを行う技術課に所属していて、建設途中の原子炉の中にも入りました。

 試運転の時はトラブルも発生して苦労しましたが、とても勉強になりましたし、技術者として「発電所を作る」という大変恵まれた経験を積むことができたことは、今の私の大きな支えになっています。

 

 

「再稼働に道筋をつける」金澤副社長の抱負

──副社長に就任してのお気持ちを教えてください。

 身の引き締まる思いです。

 女川2号機が14年ぶりに営業運転を再開しましたが、これからは特定重大事故等対処施設(特重施設)の工事や、東通1号機、女川3号機の再稼働が控えています。これらの対応に一定の道筋をつけるのが私の果たすべき役割だと思っています。

 

──原子力本部長就任時は安全対策工事が進んでいる最中でした。無事工事が完了し、女川2号機は再稼働を迎えました。改めていかがですか。

 まずは14年ぶりの営業運転を本当に嬉しく思っています。

 営業運転再開に至るまでは、トラブルを含めて実に様々な出来事がありました。そういった一連の出来事をみんなの力で乗り越え再稼働を迎えることができ、ホッとしているというのが正直な気持ちです。

 

 

──中長期ビジョンのターゲットである2030年代に向けて、どのようなことに力を入れていきますか。

 まず原子力については先ほど触れた東通1号機、女川3号機の再稼働に向けて一定の道筋をつけることと、それから女川2号機がトラブルのないように安定運転していくことが重要だと思っています。

 そしてもう1つ、技術系の副社長として原子力、火力、再生可能エネルギーといった発電部門の「横串」としての役割を果たしていきたいと考えています。先日発電カンパニー会議に初めて参加しました。思っていたとおり部門によって仕事の進め方も議論する内容も異なって、とても新鮮に感じましたし、自分としては新しい分野なのでワクワクした気持ちで臨んでいます。

 

 各発電部門にはそれぞれに良いところがあります。それらを見つけて水平展開していく、あるいは改善点を指摘するというのが私の役目だと思っています。

 

──これまでのご経験から得られた教えや教訓があれば教えてください。

 1つは人との付き合いを大事にすることの大切さです。

 社内、社外に関わらず、仕事をするときには必ず誰かと関係を持つことが必要です。そのときに相手との関係が良ければ、仕事をスムーズに進めることができます。相手を尊重し、尊敬の気持ちを持って接すれば、おのずと相手も自分を大切にしてくれます。

 もう1つはやはり知識の重要性です。いくつになっても、学び続けることは大事にしていきたいですね。皆さんにも、ぜひ本を読んでほしいと思います。

 最初は好きなジャンルの本でいいと思います。そのうち好きなジャンルから派生して、色々なジャンルの本を読むことができれば、幅広く知識を深めることができます。
 私は、最近は紙の本だけではなく、オーディオブックを活用して耳から学ぶことにもチャレンジしています。なかなか頭に入らないですけど(笑)

──我々社員に期待することを教えてください

 私から社員の皆さんに伝えたいことは、3つあります。

 

①地域とともに生きる「地域共生」

 日頃からぜひ地域のことを考えながら業務に取り組んでほしいです。

 当社の経営理念である「地域社会との共栄」あるいは、「東北の繁栄なくして当社の発展なし」といった基本的な考え方、こうしたことをしっかりと意識しながら自分の仕事をするというのが、私は非常に大事だと思っています。特に、原子力部門は地域の皆さまからの理解なくしては成り立ちませんので、地域で行われるイベントにも積極的に参加してもらっていますが、楽しんで参加することで地域の皆さまとより良い関係を築いていってほしいと思っています。

 私も東通原子力発電所長時代、様々なイベントを通じて地域の皆さんと親しくなりました。お酒もたくさん飲みましたけども(笑)、地域の一員として迎えていただいて、その時つながった方々とは今でも親交があります。こうした本当の意味での仲間意識が、自然と「私たちも地域のために何ができるのか」といったことを考えることにつながると思いますし、そういったことを感じることが大切だと思います。

 私が思う東北電力の一番の強みは、こうして築いてきた地域との関係です。これからも大事にしてほしいと思っています。

 

②「無・減・代」で新たなチャレンジを

 「無」は無駄を無くすこと。「減」は必要な作業量を減らすこと。「代」は別のもので代用することです。

 東北地方は少子化が進行し人手不足が顕在化しつつあります。なかなか採用が難しいなか、仕事は増えていくという状況なので、無駄な仕事は「無」くして「減」らす、あるいは他のもので「代」用する。特に最近はAIの活用が目覚ましく、様々な業務を効率化できるポテンシャルを秘めています。

 ぜひ仕事の「無・減・代」で時間を創出して、新しい分野や新しい仕事にチャレンジしてほしいです。

 

③すべての土台は「健康」

 言うまでもなく、健康はあらゆる活動の前提になる一番大切なものです。健康には留意してほしいですし、ご家族との触れ合いの時間も大事にしてください。

 

 

休日の過ごし方

──休日の過ごし方やご趣味はなんですか。

 最近はゴルフをすることが多いです。以前は原子力関係の突発的な対応などに備えて控えることが多かったのですが、今年になってからは少しずつ増やしています。

 あとは妻とコーヒーや紅茶を飲みながら一緒に音楽を聴いたりしています。聴く音楽は2人とも好きなクラシックやジャズのほか、私はあいみょん、妻はSnowManなども聴いています。聞き放題のサブスクリプションも契約していて、今まで聴いたことのない音楽も気軽に聴くことができるのが面白いです。

 

 

 


 

【新社長・新副社長・新本部長インタビューは以下リンクから】

石山社長インタビュー -激動の時代を勝ち抜いていくために-

髙野社長インタビュー -変化する時代の中で大切にしたいこと-

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